DaVinci Resolve Studio データベースを QTS の新しいバージョンに移植する方法をおしえてください


最終更新日: 2020-08-06

このチュートリアルでは、より新しいQTSバージョンにおけるDaVinci Resolve StudioデータベースのPostgreSQLコンテナーへの移行プロセスを説明します。前回のチュートリアルでは、NASでのマルチユーザー共同環境のホスト方法について説明しました。そのチュートリアルではQTSアプリケーションの使用を進めました。これは、DaVinci Resolve Studioは、古いバージョンのPostgreSQL(v9.5.4)のみに対応しています。残念ながら、新しいQTSバージョンはPostgreSQLアプリに対応していません。このアプリは、QTS App Centerから削除されています。QTSとDaVinci Resolve Studioの統合を維持するためにも、DaVinciデータベースのホストにコンテナーを使用することをおすすめしています。

このガイドを開始する前に、DaVinci Resolve 15 Studioのマルチユーザーの共同環境のホスト方法を確認してください。

PostgreSQLコンテナーの作成

最初のタスクは、既存のデータベースを移行できるPostgreSQL 9.5.4を作成することです。

Container Stationのインストール

  1. QTSにログインします。
  2. App Center を開きます。
  3. Container Stationを検索します。
  4. [インストール] をクリックします。
    App Centerにより、Container Stationがインストールされます。

PostgreSQLコンテナーのインストール

  1. [Container Station] > [作成] に移動します。
  2. 検索バーを見つけます。
  3. postgresqlと入力します。
  4. [Docker Hub] タブに移動します。
  5. 公式のpostgresイメージを見つけます。
  6. [インストール] をクリックします。
    [インストールバージョンの選択] ウィンドウが開きます。
  7. バージョン9.5.4を選択します。
  8. [次へ] をクリックします。
    [コンテナーの作成] ウィンドウが開きます。
  9. PostgreSQLコンテナー設定を構成します。
  10. [詳細設定] をクリックします。
  11. ポートフォワーディングを設定します。
    1. [ネットワーク] > [ポートフォワーディング] に移動します。
    2. [追加] をクリックします。
    3. ホストポートを5433に設定します。
    4. コンテナーポートを5432に設定します。
     
    ヒント
    このアクションは、コンテナー仮想環境のポートとホストポートをマッピングします。デフォルトでは、PostgreSQLはポート5432で接続します。このポートは現在、QTS PostgreSQLアプリで使用されているため、仮想ポート5432上のコンテナーにホストポート5433を転送します。
  12. オプション:共有フォルダーを設定します。
    ヒント
    PostgreSQLコンテナーは、完全に空のフォルダーの中でのみ初期化できます。File Stationで共有フォルダーを作成する際は、@Recycleなどのサブフォルダーが自動的に追加されます。これは、データベースのストレージの場所を使用するには、共有フォルダー内に別の空のフォルダーを作成する必要があることを意味しています。
    1. [共有フォルダー] > [ホストのボリューム] に移動します。
    2. [追加] をクリックします。
    3. [ホストのボリューム] を設定します。
      1. 空のフォルダーを特定します。
      2. フォルダーへのパスを入力します。
    4. [マウントポイント] を設定します。
      1. /var/lib/postgresql/dataと入力します。
    5. [読み込み] を選択します。
    6. [書き込み] を選択します。
  13. [作成] をクリックします。
  14. コンテナーの設定を確認します。
  15. [OK] をクリックします。
    Container Stationにより、コンテナーが作成されます。

PostgreSQLコンテナーが稼働します。ステータスをチェックしたり、さらなるコンテナーの設定を行うには、概要ページを確認します。

DaVinci Resolveデータベースの移行

PostgreSQLコンテナーが実行されています。次のタスクはデータベースをコンテナーに移行することです。

アプリケーションステータスの確認

  1. App Centerを開きます。
  2. PostgreSQL 9.3.13.3アプリを見つけます。
  3. アイコンのバーが青いことを確認します。

SSHアクセスの有効化

  1. [コントロールパネル] > [ネットワークとファイルサービス] > [Telnet/SSH] に移動します。
  2. [SSH接続を許可] を選択します。
  3. ポートを22に設定します。
  4. [適用] をクリックします。

SSHからのNASへの接続

  1. ターミナル(Windowsではcmd、MacではTerminal)を開きます。
  2. ssh admin@<YOUR NAS IP ADDRESS>を入力します。
  3. QNAP NAS管理者パスワードを入力します。
    ターミナルがNASに接続します。
  4. pg_dumpallフォルダーを見つけます。
    1. find / -name “pg_dumpall”を入力します。
      ヒント
      このコマンドは、PostgreSQLアプリpg_dumpallおよびpsqlコマンドのパスを見つけます。こちらの環境では、パスは/share/CACHEDEV1_DATA/.qpkg/PostgreSQL/bin/pg_dumpallです。
    2. 以前のステップの親フォルダーにディレクトリーを変更します。
      1. cd <PATH TO PARENT FOLDER>を入力します。
       
      ヒント
      このコマンドは、指定したパスに作業ディレクトリーを変更します。こちらの例では、pg_dumpallフォルダーは以下に位置しています。/share/CACHEDEV1_DATA/.qpkg/PostgreSQL/bin/pg_dumpall

      入力する必要のある親フォルダーにディレクトリーを変更:
      cd /share/CACHEDEV1_DATA/.qpkg/PostgreSQL/bin/
  5. データベースをダンプし、コンテナーで復元します。
    1. 以下のコマンドを1行として入力します。

      ./pg_dumpall -p 5432 -U postgres |./psql -h localhost -U postgres -p 5433
      PostgreSQLアプリは、コンテナーにデータベースをバックアップします。
      ヒント
      pg_dumpallおよびpsqlコマンドは、データベースのバックアップと復元に使用されます。このコマンドは、PostgreSQLアプリ(ポート5432)からデータベースをバックアップして、コンテナー(ポート5433)に復元します。DaVinci Resolve Studioデータベースが以前のチュートリアルで設定された方法を考慮して、postgresコマンドが使用されます。

  6. ターミナルを閉じます。

PostgreSQLアプリの停止

このタスクでは、PostgreSQLコンテナーで使用するためにポート5432を解放できます。

  1. QTSにログインします。
  2. App Centerを開きます
  3. PostgreSQLを検索します。
  4. アイコンの下の矢印をクリックします。
  5. [停止] をクリックします。
    QTSにより、PostgreSQLアプリが停止します。

コンテナーホストポートの更新

ポート5432が利用できるようになりました。DaVinci Resolveデータベースが接続できるようにコンテナーホストポートを更新する必要があります。このタスクを完了した後、コンテナーはPostgreSQLアプリと同じように動作します。

  1. [Container Station] > [コンテナー] に移動します。
  2. PostgreSQLコンテナー名を見つけます
  3. [コンテナー名] をクリックします。
    [詳細] ページが開きます。
  4. [設定] をクリックします。

    [コンテナー設定] ウィンドウが開きます。
  5. [詳細設定] をクリックします。
  6. [ネットワーク] に進んでください。
  7. ホストポートを5432に設定します。
  8. [これらの設定を適用するには、コンテナーを再起動してください] を選択してください。
  9. [適用] をクリックします。

    Container Stationにより、コンテナーが再起動します

QTSファームウェアの更新

データベースがコンテナーに移行され、安全にQTSを更新できるようになりました。

  1. [コントロールパネル] > [システム] > [ファームウェア更新] の順に進みます。
  2. [更新をチェック] をクリックします。
    [QTSの更新] ウィンドウが開きます。
  3. 更新指示に従います。
    QTSが更新され再起動します。

コンテナー動作の確認

このタスクはオプションですが、すべてがスムーズに動作していることを確認するのに役立ちます。コンテナーが稼働している場合は、DaVinci Resolve Studioデータベースに接続できます。

  1. QTSにログインします。
  2. [Container Station] > [概要] に移動します。
  3. PostgreSQLコンテナーを特定します。
  4. コンテナーが稼働していることを確認します。

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