HybridMount
HybridMountについて
HybridMountは、パブリッククラウドサービスとリモートデバイスのリモートマウントによってクラウドストレージへのアクセスを低遅延にするQNAPアプリケーションです。HybridMountでユーザーは、クラウドサービスのキャッシングも使用できます。
はじめに
インストール
可用性と要件
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HybridMountはQNAP App Centerから入手できます。
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HybridMountはQTSバージョン4.4.1以降のQNAP NASで動作します。
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HybridMountでキャッシュ領域を作成するためには少なくとも20GBのストレージ領域が必要です。
HybridMountのインストール
HybridMountをインストールする前に、NAS上にシステムボリュームが設定されていることを確認してください。詳細は、『QTS ユーザーガイド』の「ボリューム」セクションをご覧ください。
概要
概要画面は、ライセンスされている接続の使用済分と合計の数、キャッシュ領域の情報、マウントされているクラウドサービスとリモートデバイスに関する情報を表示します。この画面では、ライセンスの購入、ファイルクラウドゲートウェイやリモートマウントの作成ができます。
マウントしたクラウドサービスのキャッシングを使用するには、ファイルクラウドゲートウェイ経由でリモートマウントを作成する必要があります。
マウントモード
HybridMountには、NAS上にハイブリッドクラウド環境を作成するのに役立つ2つのマウントモードがあります。
モード |
説明 |
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ファイルクラウドゲートウェイ |
ファイルクラウドゲートウェイモードを使用することで、クラウドサービスをマウントし、ファイルステーション内のデータにSMB、NFS、WebDAV、FTPなどのプロトコルでアクセスできるようになります。 ファイルクラウドゲートウェイモードにより、シックキャッシュ領域を作成し、マウントしたクラウドサービスのキャッシングを利用できます。 注:
HybridMountは、シックキャッシュ領域の作成だけが可能です。 ファイルクラウドゲートウェイを使用したクラウドサービスのマウントに関する詳細は、ファイルクラウドゲートウェイによるクラウドサービスのマウントをご覧ください。. |
ネットワークドライブマウント |
ネットワークドライブマウントモードにより、クラウドサービスおよびリモートデバイスをマウントし、File Station 内のデータにアクセスできます。 リモートデバイスのマウントに関する詳細は、「Mounting a Remote Device」をご覧ください。 |
マウント管理
マウント管理画面には、マウントされているクラウドサービスおよびリモートデバイスがすべて表示され、設定オプションにアクセスできます。
クラウドサービス
クラウドサービス画面では、クラウドサービス接続すべてを見ることができます。この画面では、接続の有効・無効化、接続速度のテスト、接続情報の表示、接続のキャッシュファイルリストの更新、接続設定の編集、接続の削除が行えます。
HybridMountは、次のクラウドサービスのマウントをサポートします。
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AlibabaクラウドOSS
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Amazonドライブ
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Amazon S3
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Azureストレージ
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Backblaze B2
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Box
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Catalyst Cloud
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Cynny Space
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DigitalOcean
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DreamObjects
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Dropbox
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Googleクラウドストレージ
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Googleドライブ
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hicloud S3
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HiDrive
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HKT
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HuaweiクラウドOBS
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IBM クラウド
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luckycloud S3
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Microsoft OneDrive
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OneDrive for Business
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Oracleクラウド
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QCloud IT
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Qiniu
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Rackspace
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S3互換
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SharePoint
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Swift
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Wasabi
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WebDav クラウド/サーバー
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Yandex Disk
ファイルクラウドゲートウェイによるクラウドサービスのマウント
ファイルクラウドゲートウェイモードにより、クラウドサービスをマウントし、シックキャッシュ領域を作成してキャッシングを利用できます。
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キャッシングを使用する接続ごとのHybridMountライセンスが必要です。HybridMountには無料ライセンスがふたつ付属します。追加のライセンスはライセンスセンターで購入してください。
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キャッシングを使うと、QTSまたはその他のアプリケーションがクラウドストレージ上のファイルにアクセスできるようになります。これらのファイルはデバイスのキャッシュ領域にダウンロードされます。お使いのクラウドサービスプロバイダーによっては、データ転送に費用がかかる場合があります。
マウント済クラウドサービスは、HybridMount内のクラウドサービス画面とFile Station 内に共有フォルダーとして表示されます。
ファイルクラウドゲートウェイモードを使用してマウントされたクラウドストレージは、同様に共有フォルダーとしてみなされ、コントロールパネルの 共有フォルダー設定を編集できます。
ファイルクラウドゲートウェイウィザード
ファイルクラウドゲートウェイ接続に対する以下のアクションのいずれも
画面から実行できます。
アクション |
手順 |
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マウントされたクラウドサービスに再接続する |
重要:
選択したクラウドサービスプロバイダーによっては、サードパーティインターフェイスを通じてログイン、認証、設定を行う必要があります。 |
キャッシュ領域情報の表示 |
キャッシュ領域ウィンドウが表示されます。 キャッシュ領域ウィンドウでは、その位置、総容量、割当てられた読み、書き、予約済みキャッシュ、空き領域といったキャッシュ領域の状態がリアルタイムで表示されます。過去 7 日間で使用されたストレージ領域の割合も表示されます。 ヒント:
キャッシュ領域の管理をクリックし、ストレージとスナップショット内でキャッシュ領域の詳細を表示します。 |
詳細キャッシュ設定 |
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接続情報の表示 |
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接続用のキャッシュファイルの一覧を更新 |
注:
このオプションは、オブジェクトクラウドストレージ接続でのみ利用できます。 |
接続設定の編集 |
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ファイルアップロード情報の表示 |
注:
このオプションは、ファイルクラウドゲートウェイモードでマウントされたクラウドサービスに対してのみ有効です。 |
スピードテストの実施 |
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キャッシュ優先度設定の変更 |
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キャッシュフォルダーの権限を変更 |
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ネットワークドライブマウントモードに切り替えます |
ネットワークドライブマウントモードに切り替えることで、接続に対するキャッシュを削除できます。 警告:
キャッシュを削除するとキャッシュのデータはすべて削除されます。
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接続の削除 |
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ネットワークドライブマウントによるクラウドサービスのマウント
マウント済クラウドサービスは、HybridMount内のクラウドサービス画面とFile Station 内にネットワークドライブとして表示されます。
ネットワークドライブマウントのアクション
ネットワークドライブマウント接続に対する以下のアクションのいずれも
画面から実行できます。
アクション |
手順 |
---|---|
接続情報の表示 |
|
接続設定の編集 |
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スピードテストの実施 |
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ファイルクラウドゲートウェイモードに切り替えます |
ファイルクラウドゲートウェイモードに切り替えることで、接続用のキャッシュ領域を作成し、使用することができます。 重要:
警告:
切り替えモードは、接続を一時的にアンマウントしてから再マウントします。これによ進行中の処理が失敗する可能性があります。
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接続の削除 |
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キャッシュの状態
各ファイルクラウドゲートウェイ接続のキャッシュの状態は、
画面で確認できます。
状態 |
説明 |
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キャッシュファイルの一覧が更新されています。 |
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HybridMountがキャッシュファイルの一覧を更新しています。 |
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キャッシュファイルの一覧を更新している間にエラーが起きました。 |
リモートデバイス
リモートデバイス画面では、すべてのリモートデバイス接続を見ることができます。この画面上では、オーナーごとの接続、接続の有効または無効、接続状態、ホスト名またはIPアドレス、その他の情報が表示され、接続設定の編集や接続の削除が行えます。
リモートドライブのマウント
マウント済デバイスは、HybridMount内のリモートデバイス画面とファイルステーション内にネットワークドライブとして表示されます。
リモートデバイスの動作
以下のアクションのいずれも
画面から実行できます。
アクション |
手順 |
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接続情報の表示 |
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接続を編集する |
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共有フォルダーのアクセスを有効化します |
注:
このオプションは、CIFS/SMBおよびNFS接続でのみ利用できます。 |
共有フォルダーのアクセスを無効化します |
注:
このオプションは、CIFS/SMBおよびNFS接続でのみ利用できます。 |
接続の削除 |
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接続の有効化、無効化
- HybridMountを開きます。
- [マウント管理] に進みます。
- [クラウドサービス] または[リモートデバイス] をクリックします。
- [接続名]の下で、有効化または無効化する接続を見つけます。
- トグルスイッチをクリックします。
接続ステータス
接続状態はマウント管理画面で確認できます。
状態 |
説明 |
---|---|
無効 |
接続は無効になっています。 |
失敗 |
HybridMountがリモートデバイスあるいはクラウドサービスに接続できませんでした。 |
不正 |
接続設定にエラーがあり、再マウントが必要です。 |
マウント済み |
クラウドサービスまたはリモートデバイスがマウントされ、使用可能です。 |
マウント中 |
HybridMountが接続を作成して、それをマウントしています。 |
ログ
ログタイプ |
説明 |
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マウントログ |
これらのログには、正常にマウントされたリモートデバイスとクラウドサービスすべての概要が含まれています。マウントログ画面では、オーナーによって最新の 200 個までのログを表示させ、削除ができます。デバイスやクラウドサービスを再度マウントすることもできます。 |
スピードテストのログ |
これらのログには、マウントされているそれぞれの接続に対して実行されるスピードテストの全ログが含まれます。スピードテストログ画面では、オーナーによって 50 個の最新ログを表示させ、削除ができます。 |
イベントログ |
これらのログには、キャッシュ関連の全イベントの概要が含まれています。イベントログ画面では、重大度レベルごとにログを表示したり、キーワードを使ってログを検索できます。 通知設定を変更することもできます。詳細は、『QTS ユーザーガイド』の「通知センター」セクションをご覧ください。 |
ライセンス
ライセンス画面ではライセンスの詳細を見ることができます。
HybridMountライセンスを購入するには[ライセンスの購入]をクリックします。ライセンスの表示と購入ができるQNAP Software Storeへリダイレクトされます。
権限
権限画面では、HybridMountのアクセス権限を変更できます。