Q’center を展開するためのベストプラクティス
Q’centerは何台のNASを管理できますか?
Q’centerが管理できるNASの数に制限はありません。ただし、大量のNASを監視する際には、ハードウェア仕様が、正常に機能するためのQ’centerの機能性に影響を与えることがあります。以下の表では、監視されるNASの第数に対する推奨ハードウェア仕様が記載されています。
管理NASの第数 | 推奨 | ||||
---|---|---|---|---|---|
同じサブネット | 異なるサブネットまたは接続ログが有効化されている | CPU (同等) |
メモリ | ディスク領域 | SSDキャッシュ |
1-50 | 4つの仮想CPU | 1GB | 108GB | いいえ | |
50-100 | IntelR CeleronR クアッドコア | 4GB | 200GB | いいえ | |
100-500 | IntelR i5クアッドコア | 8GB | 500GB | はい | |
1-100 | |||||
500-1000 | IntelR XeonR E3クアッドコア | 16GB | 1TB | はい | |
100-500 | |||||
500-1000 | IntelR XeonR E5クアッドコア | 64GB | 2TB | はい |
注意:以下のような管理されるNASの場合には、より強力なハードウェアが推奨されます。
- 別のネットワークまたはサブネット上のもの。
- [QTS] > [コントロールパネル] > [システムログ] > [システム接続ログ] > [ログ記録の開始] で接続ログイングが有効化されている。
複数のNASを管理するためのQ’centerの展開のベストプラクティスについては、Q’centerのハードウェア要件を定義する2つの主なファクターがあります。
1.Q’centerは何台のNASを管理する必要がありますか?
平均では、NASは処理に1分間に200KBのデータをQ’centerに転送します。また、より多くのNASを管理すると、Q’centerサーバーの帯域幅の需要、CPU使用率、メモリキャッシュ、ディスクパフォーマンスが上昇します。ただし、管理されるNASが同じサブネット内にあれば、これらのNASのQ’center Agentはクラスタを形成することで、Q’centerにデータを送信する前に各種NAS上のデータを処理して、ハードウェア要件を低減させることができます。
以下の表では、Intel i7-6700 3.4GHzクアッドコアCPUを搭載したNAS上の異なるサブネットにある10、50、100台のNASを監視する際の使用率の違いを示しています。
NASの数 | 10 | 50 | 100 |
---|---|---|---|
CPU使用率(%) | 1% | 1.68% | 4.84% |
メモリ使用率(GB) | 0.9 | 1.02 | 2.47 |
ネットワークスループット(KB/秒) | 8.6 | 36.64 | 126.73 |
ディスクIOPS | 25 | 99 | 233 |
上記の表に基づくと、Q’centerが複数のNASを管理する必要がある場合、ネットワーク設定を再確認する必要があります。すべてのNASが同じサブネットに位置する場合、ハードウェア要件を抑えることができます。すべてのNASが異なるサブネットでグループ化されている場合は、推奨ハードウェア仕様が満たされていないのであれば、複数のQ’centerを展開することを考慮します。
2.Q’centerは何件のログを記録すべきですか?どれほどの機関保持される必要がありますか?
NAS設定は、Q’centerのパフォーマンスに影響を与えることがあります。より複雑なストレージ設定には、管理されるNASとQ’center間での追加データ転送が必要になります。たとえば、それぞれ管理されるNASの「接続ログの記録」を有効化すると、NASはSMB/AFP/NFS、およびiSCSIから各ユーザーの接続を記録できるようになります。そのため、Q’centerに送信されるデータが増大します。これらの設定は、CPU要件を増大させるだけでなく、Q’centerのサーバーのディスクIOPS要件も増大します。
Q’centerは、すべてのログおよび使用率の記録を管理されるNASに記録します。デフォルトのログ保持機関は6か月です。この機関を延長すると、Q’centerのストレージ容量要件も増えます。
以下の表では、接続ログを無効化/有効化した100台のNASの管理の比較を示しています。
100NASにおける接続ログ | 無効 | 有効 |
---|---|---|
CPU使用率(%) | 4.84% | 19% |
メモリ使用率(GB) | 2.47 | 4 |
ネットワークスループット(KB/秒) | 126.73 | 307.11 |
ディスクIOPS | 233 | 350 |
管理されるNASおよびQ’centerをセットアップする際には、管理されるNASが複雑なストレージ設定を必要としたり、接続ログを有効化する必要あるかどうかを再確認してください。増大する帯域幅の要件を管理できるようにするためにも、SSDキャッシングおよび10GbE接続性が推奨されます。また、その他のNASがQ’centerで管理される場合には、Q’centerがインストールされているボリューム/仮想ディスクの拡張を考慮するか、Q’centerサーバー上のログ保持時間を低減させてください。