HBS3 を使って QTS と QuTS hero の間でデータとフォルダー許可を移行させる方法。


最終更新日: 2020-10-15

フォルダー許可は、ネットワークの特定のリソース (データファイルやアプリケーション、プリンター、スキャナーなど) にアクセスするユーザーを認証するものです。QNAP NASの管理者は、個々のユーザーアクセスに対しいくつかのフォルダー許可を設定することができます。ITスタッフは、自身のNASをActive Directoryに参加させて集中管理することもできます。

本チュートリアルでは、管理者がHBS3を使ってQTSとQuTS heroの間でフォルダー許可を移行する方法を説明します。

注: 現在QNAP NASは、他のQNAP NASが参加した後ではQTS/QuTS heroがドメインコントローラーとして設定されている場合にはQTS/QuTS heroシステムの間のフォルダー許可の移行をサポートしていません。


SSHでのユーザーUIDの確認

この手法を使用して、NASユーザーが同じ順序で作成されたことを確認できます。これは、許可が正しく移行したことを確認します。

  1. SSHアプリケーションを開きます。
  2. [ssh admin@your ip] と入力します
  3. NASのパスワードを入力します
  4. 継続して接続することを確認します
  5. [Id 自分のNASユーザー] を入力します。
    ユーザーUIDが表示されます。

2つのQTSシステムの間でのNASフォルダー許可の移行

  1. 両方のNASには同じユーザーが同じ順序で並んでいなければなりません。
    両方のNASで [コントロールパネル] > [ユーザー]に進みます。両方のNASのユーザーが同じであることを確認します。

    ヒント: [作成] > [インポート/エクスポート] ユーザー (.binファイル) をクリックすることで、NASとのvでユーザーをエクスポート/インポートできます。

    ヒント: フォルダー許可の移行は、NAS ユーザー UIDにリンクしています。ユーザーUIDをチェックするには、SSHでのユーザーUIDの確認をご参照ください。

  2. NAS共有フォルダーが作成され、同じフォルダー許可が割り当てられていることを確認してください。(NASユーザー).コントロールパネル > 共有フォルダー に進みます。.
  3. 移行する共有フォルダーを選択します。
  4. 共有フォルダーの権限を編集するためにをクリックします。
  5. 移行する許可を選択します。以下の設定に従います。
    拡張フォルダー許可 (POSIX) を有効にする: NASフォルダー許可
    Windows ACLサポート (NT): を有効にします: Windowsフォルダー許可
    (QTSだけが設定します.)
    [コントロールパネル] > [権限] > [共有フォルダー] > [詳細権限] に進みます。

  6. HBS3ジョブを作成します。
  7. ACL と拡張属性を選択します。
  8. ファイルとフォルダーの許可が移行されます。

QTSからQTSへの一般配置

許可を選択するにはソースとターゲットが必要です。

  • 拡張フォルダー許可 (POSIX): NASフォルダー許可
  • Windows ACLサポート (NT): Windowsフォルダー許可
  • O : 移行するユーザー許可
  • X : 移行されないユーザー許可

全HBS3ジョブ (RTRR、Rsync、クラウドジョブ)

ソース設定
POSIX: オン
NT: オン

ソース設定
POSIX: オン
NT: オフ

ソース設定
POSIX: オフ
NT: オン

ソース設定
POSIX: オフ
NT: オフ

 ターゲット
設定
(RTRR/Rsync)

結果

  ターゲット
設定
(RTRR/Rsync)

結果

 ターゲット
設定
(RTRR/Rsync)

結果

  ターゲット
設定
(RTRR/Rsync)

結果

POSIX: オン
NT: オン

POSIX: O
NT: O

POSIX: オン
NT: オン

POSIX: O
NT: X

POSIX: オン
NT: オン

POSIX: X
NT: O

POSIX: オン
NT: オン

POSIX: X
NT: X

POSIX: オン
NT: オフ

POSIX:O
NT: X

POSIX: オン
NT: オフ

POSIX: O
NT: X

POSIX: オン
NT: オフ

POSIX: X
NT: X

POSIX: オン
NT: オフ

POSIX: X
NT: X

POSIX: オフ
NT: オン

POSIX:X
NT: O

POSIX: オフ
NT: オン

POSIX:X
NT: X

POSIX: オフ
NT: オン

POSIX: X
NT: O

POSIX: オフ
NT: オン

POSIX: X
NT: X

POSIX: オフ
NT: オフ

POSIX:X
NT: X

POSIX: オフ
NT: オフ

POSIX: X
NT: X

POSIX: オフ
NT: オフ

POSIX:X
NT: X

POSIX: オフ
NT: オフ

POSIX: X
NT: X

たとえば、ソースとターゲット両方のNASの設定が、POSIX オンで、NT オンの場合、決かはPOSIXとなります。 O および NT Oを押します。

QTSとQuTS heroシステム間でのNASフォルダー許可の移行

QTSとQuTS hero は異なる基盤となるLinuxシステムを使用しています。QTSはPOSIX ACLとNT ACLを使用しますが、QuTS heroはRichaclを使用します。そのため、ファイルとフォルダーの許可をQTSからQuTS heroに移行させ、QTS内のPOSIX ACLとNT ACLを選択すると、競合が発生します。HBS3は、QTSとQuTS heroシステム間でのフォルダー許可の移行用規則を備えています。

現在同期はRTRR/Rsyncのみをサポートしており、バックアップはクラウドジョブのみをサポートします。

  1. 両方のNASには同じユーザーが同じ順序で並んでいなければなりません。
    両方のNASで [コントロールパネル] > [ユーザー]に進みます。両方のNASのユーザーが同じであることを確認します。

    ヒント: [作成] > [ユーザーのインポート/エクスポート (.binファイル)] をクリックすることで、NASとの間でユーザーをエクスポート/インポートできます。

    ヒント: フォルダー許可の移行は、NAS ユーザー UIDにリンクしています。ユーザーUIDをチェックするには、SSHでのユーザーUIDの確認をご参照ください。
  2. 両方のNAS共有フォルダーが作成され、同じフォルダー許可 (NASユーザー) が割り当てられていることを確認してください。
  3. [コントロールパネル]> [共有フォルダー]に進みます。
  4. 移行する共有フォルダーを選択します。
  5. 共有フォルダーの許可を編集するためにをクリックします。
  6. 移行する許可を選択します。以下の設定に従います。
    拡張フォルダー許可 (POSIX) を有効にする: NASフォルダー許可
    Windows ACLサポート (NT): を有効にします: Windowsフォルダー許可
    (QTSだけが設定します.)
    [コントロールパネル] > [権限] > [共有フォルダー] > [詳細権限] に進みます。

  7. HBS3ジョブを作成します。
  8. ACL と拡張属性を選択します。

    ファイルとフォルダーの許可が移行されます。

QTSからQuTS heroへの一般的な調整

QTSは次の許可が必要です。

  • 拡張フォルダー許可 (POSIX): NASフォルダー許可
  • Windows ACLサポート (NT): Windowsフォルダー許可
  • O : 移行するユーザー許可
  • X : 移行されないユーザー許可

注: 現在同期はRTRR/Rsyncのみをサポートしており、バックアップはクラウドジョブのみをサポートします。

同期ジョブ用 (RTRR、Rsyncのみ)

QTS → QuTS hero

QuTS hero → QTS

QTS
設定
(RTRR/Rsync)

結果

QTS
設定
(RTRR/Rsync)

結果

POSIX: オン
NT: オン

POSIX: X
NT: O

POSIX: オン
NT: オン

POSIX: O
NT: O

POSIX: オン
NT: オフ

POSIX: O
NT: X

POSIX: オン
NT: オフ

POSIX: O
NT: X

POSIX: オフ
NT: オン

POSIX:X
NT: O

POSIX: オフ
NT: オン

POSIX: X
NT: O

POSIX: オフ
NT: オフ

POSIX:X
NT: X

POSIX: オフ
NT: オフ

POSIX: X
NT: X

たとえば、QTSの設定がQuTS heroとの同期の前にPOSIX ACLとNT ACLを有効にしている場合、競合が発生する可能性があり、規定によりHBS3はNT ACLだけを移行します。


バックアップジョブ (クラウドジョブのみ)

QTSからバックアップし、QuTS heroへ復元

QuTS heroからバックアップし、QTSへ復元

バックアップ前に、QTS
設定
(RTRR/Rsync)

(QuTS heroに復元) 結果

復元前に、
QTS
設定
(RTRR/Rsync)

(QTSに復元) 結果

POSIX: オン
NT: オン

Richaclに復元
(QTS NTから)

POSIX: オン
NT: オン

POSIX: O
NT: O

POSIX: オン
NT: オフ

Richaclに復元
(QTS Posixから)

POSIX: オン
NT: オフ

POSIX: O
NT: X

POSIX: オフ
NT: オン

Richaclに復元
(QTS NTから)

POSIX: オフ
NT: オン

POSIX: X
NT: O

POSIX: オフ
NT: オフ

なし

POSIX: オフ
NT: オフ

POSIX: X
NT: X

たとえば、QTSをクラウドにバックアップし、クラウドからQuTS heroに復元する場合。QTS設定がクラウドへのバックアップ前にPOSIX ACLとNT ACLを有効にした後、NT ACLだけがQuTS heroに復元します。

注: クラウドはPOSIX ACLとNT ACLをバックアップできます。ターゲットがQTSの場合は、POSIX ACLとNT ACL両方を復元します。高度な許可は、ターゲットのQTSシステムで有効にしなければなりません。
注: クラウドは同期ジョブのACL移行をサポートしていません。

NASがADまたはLDAPに参加した場合の、QTSとQuTS heroシステム間のフォルダー許可の移行

  1. 両方のNASがWindows ADまたはLDAP.に参加していなければなりません。
    「コントロールパネル」 > 「権限」 > 「ドメインセキュリティ」に進みます。
    [AD認証 (ドメインメンバー)] または [LDAP認証] を選択します。
  2. NAS共有フォルダーが作成され、同じフォルダー許可が割り当てられていることを確認してください。(ドメインユーザー)。
  3. [コントロールパネル]> [共有フォルダー]に進みます。
  4. 移行する共有フォルダーを選択します。
  5. 共有フォルダーの許可を編集するためにをクリックします(ドメインユーザー)。
  6. 移行する許可を選択します。以下の設定に従います。
    拡張フォルダー許可 (POSIX) を有効にする: NASフォルダー許可
    Windows ACLサポート (NT): を有効にします: Windowsフォルダー許可
    (QTSだけに設定)
    [コントロールパネル] > [権限] > [共有フォルダー] > [詳細権限] に進みます。

  7. HBS3ジョブを作成します。
  8. ACL と拡張属性を選択します。
  9. ファイルとフォルダーの許可が移行されます。

Active DirectoryまたはLDAPに参加したQTSからQuTS heroへの一般配置

QTSは次の許可が必要です。

  1. 拡張フォルダー許可 (POSIX): NASフォルダー許可
  2. Windows ACLサポート (NT): Windowsフォルダー許可
  3. O : 移行するユーザー許可
  4. X : 移行されないユーザー許可

同期ジョブ用 (RTRR、Rsyncのみ)

QTS → QuTS hero

QuTS hero → QTS

QTS
設定
(RTRR/Rsync)

結果

QTS
設定
(RTRR/Rsync)

結果

POSIX: オン
NT: オン

POSIX: X
NT: O

POSIX: オン
NT: オン

POSIX: O
NT: O

POSIX: オン
NT: オフ

POSIX: O
NT: X

POSIX: オン
NT: オフ

POSIX: O
NT: X

POSIX: オフ
NT: オン

POSIX:X
NT: O

POSIX: オフ
NT: オン

POSIX: X
NT: O

POSIX: オフ
NT: オフ

POSIX:X
NT: X

POSIX: オフ
NT: オフ

POSIX: X
NT: X

たとえば、QTSの設定がQuTS heroとの同期の前にPOSIX ACLとNT ACLを有効にしている場合、競合が発生する可能性があり、規定によりHBS3はNT ACLだけを移行します。

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