NAS をセットアップする方法は?
該当製品
- QTS
- QuTS hero
概要
NAS を初めてセットアップする際には、NAS の準備、適切なファームウェアのインストールを行った後に、NAS 上にストレージ領域を作成します。この FAQ では、初めて NAS をセットアップする方法をご説明します。
- このチュートリアルは、ファクトリーリセットをした後の NAS デバイスのセットアップにも適用できます。
- このチュートリアルでは、コンピューターと Qfinder Pro を使用した QTS および QuTS hero のインストールについて説明します。
QTS および QuTS hero は、クラウドアクセス経由で、または HDMI ケーブルとモニターによるローカルアクセス経由でもインストールできます。これらのインストレーション手段についての詳細は、お使いの NAS のユーザーガイドまたは QNAP オペレーティングシステム ユーザーガイドをご覧ください。これらのユーザーガイドは、QNAP ダウンロードセンターからダウンロードできます。
NAS の設定
(A) QNAP オペレーティングシステムをインストールする前に
NAS の電源を入れる前 (またはファクトリーリセットの前) に、以下の手順を実施します。
- お使いの NAS は、要件を満たした環境に置いてください。
分類 要件 環境 - 室温:0˚C~40˚C(32˚F~104˚F)
- 非結露、相対湿度:5%~95%
- 湿球温度:27˚C(80.6˚F)
- 平坦で直射日光、液体、化学薬品に曝されない帯電防止面
- デバイスの通気を妨げたり、デバイスや電源コードに圧力を加えるような障害物は避けてください
ハードウェアおよび周辺機器 - ストレージデバイス
対応するドライブモデルの一覧は、https://www.qnap.com/compatibilityでご覧ください。 - ネットワークケーブル
ツール - マイナスドライバー
- 静電気防止用リストバンド
- ストレージデバイスのインストール。
お使いのデバイスがサポートするストレージドライブのタイプには、3.5インチ ハードドライブ、2.5インチ ソリッドステートドライブ、M.2 ソリッドステートドライブなどさまざまなものがあります。ドライブのインストレーション方法については、NAS ユーザーガイドをご覧ください。特定のストレージドライブやシリーズがお使いの NAS に対応するかどうかは、QNAP 互換リストをご覧ください。警告お使いの NAS にオペレーティングシステムをインストールすると、インストールされるドライブ上のデータはすべて消去されます。ドライブのデータを消去したくない場合は、最初にドライブをインストールしていない NAS にオペレーティングシステムをインストールしてから、ドライブを移行してください。詳しい手順は、次をご覧ください。「新しい QNAP NAS を購入しました。今までのものからデータを移すにはどうしたらいいですか?」 - 任意:拡張ユニットを接続します。
拡張ユニットの接続手順については、NAS ユーザーガイドをご覧ください。お使いのブランドやシリーズの拡張ユニットがお使いの NAS モデルに対応するかどうかは、QNAP 互換リストをご覧ください。 - 電源コードとその他利用可能なケーブルをすべて接続します。
- NAS のパッケージに付属の Ethernet ケーブルを用いて、NAS をローカルエリアネットワークに接続します。
- NAS の電源をオンにします。
- 同じローカルネットワークに接続されているコンピュータに Qfinder Pro をダウンロードします。
- Qfinder Pro を開きます。
- デバイス一覧の中からお使いの NAS を見つけます。
- その NAS をダブルクリックし、ブラウザでウェブインターフェイスを開きます。
- QNAP オペレーティングシステムのインストールについては、次のセクションをご覧ください。
(B) QNAP オペレーティングシステムをインストールする
前の手順にある NAS の準備が終わったら、次の手順で QNAP オペレーティングシステムをインストールします。
より詳しいインストレーション手順については、QNAP ダウンロードセンターにある NAS ユーザーガイドをご覧ください。
- NAS のウェブインターフェイスが以前のセクションの最終段階で開かれた後、QNAP 保証サービスを確認した上で[次へ]をクリックします。
- スマートインストレーションガイドの[開始]をクリックします。
- オペレーティングシステムのバージョンを指定してください。ヒント新しいバージョンがある場合には、[更新の確認]をクリックしてオペレーティングシステムをアップグレードします。
- [次へ]をクリックします。
NAS の名前と管理者パスワードを入力画面が表示されます。 - NAS 名と管理者パスワードを入力してください。
- NAS 名:1~14文字で名前を指定します。名前には、英文字(A~Z、a~z)、数字(0~9)、ハイフン(-)を使用できますが、ハイフンは最後には使えません。また、数字だけの名前は指定できません。
- ユーザー名:1~32文字で管理者ユーザー名を指定します。この名前には、英文字(A~Z、a~z)、数字(0~9)、ハイフン(-)、マルチバイトの中国語、日本語、韓国語、ロシア語が使えます。
新しい管理者アカウントが、入力したユーザー名で作成されます。初期化が終了すると、システムの予約ユーザー「admin」は無効になります。警告総当たり攻撃から NAS を保護するためには、「admin」以外の新たなシステム管理者アカウントを作成してください。新しいシステム管理者アカウントを作成すると、デフォルトの「admin」アカウントは、自動的に無効になります。 - パスワード:管理者パスワードを1~64文字で入力します。パスワードには、任意の ASCII 文字を使用できます。
- [次へ]をクリックします。
- タイムゾーン、日付と時刻を指定します。ヒント
QNAP では、NAS が協定世界時(UTC)標準に従うように、NTP サーバーに接続することをお勧めします。
- [次へ]をクリックします。
- ネットワーク設定を構成します。ヒントQNAP では、お使いの NAS には静的 IP アドレスを使用することを推奨します。
- [次へ]をクリックします。
お使いの NAS モデルによっては追加のインストレーション手順が必要になる場合があります。 - 要約画面で[適用]をクリックします。
確認ウィンドウが表示されます。 - [初期化]をクリックします。
ファームウェアファイルがダウンロードされ、QNAP オペレーティングシステムがお使いの NAS にインストールされます。この処理には数分かかります。重要インストレーションプロセスの途中でデバイスの電源を切らないでください。
(C) ストレージプールを作成する
NAS にデータを保存するには、ストレージプール、ボリューム (QTS のみ)、共有フォルダーを作成する必要があります。これらの機能は、データの保存と管理を容易にするために設計されています。ストレージ設定は、内蔵のアプリケーションである[ストレージ&スナップショット]で設定できます。
ストレージプールは、複数の物理ディスクを1つの大きなストレージ領域に組み合わせて、1つ以上の RAID グループを含めることができます。少なくとも 1 つのストレージプールを作成する必要があります。また、データの冗長性やストレージのパフォーマンスなど、ニーズに合わせて RAID タイプを選択することができます。
- インストレーション中に作成した管理者アカウントを使用して、オペレーティングシステムにログインします。
- [ストレージ&スナップショット]を開きます。
- [ストレージ] > [ストレージ/スナップショット]に進みます。
- [新規ストレージプール]をクリックします。
ストレージプールの作成ウィザードが表示されます。
- 任意:Qtier の有効化
Qtier は、ストレージの性能を高める自動階層化を行うストレージ ソリューションです。いったん Qtier が有効になると、それを無効にすることはできません。詳細は、QNAP オペレーティングシステム ユーザーガイドをご覧ください。 - 任意:SED 暗号化を有効にし、SED セキュアストレージプールを作成します。
ひとつの SED セキュアストレージプールには、NAS にインストールされている複数の SED が必要です。詳細は、QNAP オペレーティングシステム ユーザーガイドをご覧ください。 - [次へ]をクリックします。
- ひとつあるいは複数のディスクを選択します。警告選択したディスクの全データが削除されます。
- RAID タイプをひとつ選択します。
システムは、選択したディスクに基づいてもっとも最適な RAID タイプを自動的に選択します。どのオプションを選択するかわからなければ、予め選択される RAID タイプをご利用ください。複数のRAID 構成に関する詳細は、QNAP オペレーティングシステム ユーザーガイドをご覧ください。ヒント追加ディスクのインストールは、いつでも行なえます。 - [次へ]をクリックします。
- 必要に応じて追加の設定を行います。
- [次へ]をクリックします。
- ストレージプール情報を確認します。
- [作成]をクリックします。
確認メッセージが表示されます。 - [OK]をクリックします。
システムがストレージプールを作成した後、ストレージ/スナップショット画面に情報が表示されます。
新しいストレージプールを作成した後は、オペレーティングシステムが QTS であればボリュームを、オペレーティングシステムが QuTS hero であれば共有フォルダーを作成する必要があります。
(D) ボリュームを作成する (QTS のみ)
ボリュームは、ストレージプールから作成された QTS ストレージ領域で、利用可能なストレージ容量の分割や管理を行うことができます。QTS にデータを保存できるようにするには、少なくとも1つのボリュームを作成する必要があります。
- 新しいボリュームを作成:
- [ストレージ&スナップショット] > [ストレージ] > [ストレージ/スナップショット]に進みます。
- [作成]をクリックします。
ボリューム作成ウィザードウィンドウが開きます。
- [シンボリューム]を選択します。
ボリュームタイプそれぞれには、長所と短所があります。
QTS でのそれぞれのボリュームタイプに関する詳細は、QTS ユーザーガイドの「ボリュームタイプ」をご覧ください。 - 任意:[場所]の下で、いずれかのストレージプールを選択します。
ストレージプールをひとつだけ作成する場合は、この手順をスキップできます。 - [次へ]をクリックします。
- [ボリューム エイリアス]の下で、ボリュームの名前を入力します。
- [ボリューム容量]の下で、ボリュームの容量を指定します。警告シンボリュームを作成する場合、QTS では親のストレージプールの容量よりも大きなボリューム容量を設定できます。これは、オーバーアロケーションと呼ばれます。ただし、システムが確実にボリュームのスナップショットを取得して保存できるように、QNAP では親のストレージプールの容量よりも小さなボリューム容量を設定することを推奨しています。
- 必要に応じてその他の設定を行います。
その他のボリューム設定についての詳細は、QTS ユーザーガイドの「シックボリュームまたはシンボリュームを作成する」をご覧ください。 - [次へ]をクリックします。
- 任意:このボリュームでスナップショットを無効にする場合は、[スナップショットスケジュールとスナップショット保存を有効にする]の選択を外してください。
QNAP では、このオプションを選択しておくことをお勧めしています。スナップショットスケジュールとスナップショット保存ポリシーを設定できます。 - [次へ]をクリックします。
- 要約情報を参照します。
- [終了]をクリックします。
QTS は、ボリュームを作成して初期化した後、必要に応じて共有フォルダーを作成します。このプロセスには、少し時間がかかります。
さらにストレージ領域とデータを管理するために、追加の共有フォルダーを作成することができます。
(E) QTS で共有フォルダーを作成する
QTS で、ボリューム上に共有フォルダーが作成され、ファイルへのアクセス、管理、共有が可能になります。QTS は、さまざまな目的のためにいくつかのデフォルト共有フォルダーを自動的に作成します。追加の共有フォルダーを作成し、そのアクセス許可設定を行うことで、ファイルの管理をより適切に行うことができます。
- File Station を開きます。
フォルダーの作成は、[コントロールパネル] > [権限] > [共有フォルダー]で行えます。 - メニューバーで、
をクリックします。
- [共有フォルダー]をクリックします。
共有フォルダーの作成ウィンドウが開きます。
- 次のルールに従い、共有フォルダー名を指定します。
- 無効な文字:" + = / \ : | * ? < > ; [ ] % , ` ' ノーブレークスペース
- 最後の文字はピリオド (.) とスペース ( ) 以外です。
- 名前は「_sn_」あるいは「_sn_bk」で始まることはできません。
- 任意:128 文字までの ASCII 文字でコメントを指定します。
- 共有フォルダーを作成するボリュームを指定します。
- 任意:フォルダー暗号化を有効にします。
- [次へ]をクリックします。
- 任意:ユーザーのアクセス権限を指定します。
- [次へ]をクリックします。
- 任意:共有フォルダーの設定を行います。
- [終了]をクリックします。
QTS が共有フォルダーを作成します。
(F) QuTS hero で共有フォルダーを作成する
QuTS hero において、共有フォルダーは、ストレージプールから作成したストレージ領域です。これにより、利用可能なストレージ容量の分割や管理を行うことができます。QuTS hero は、パフォーマンスと柔軟性の異なる組み合わせのために、いくつかのタイプの共有フォルダーを提供します。NASへのデータの保存を開始するには、少なくとも1つの共有フォルダーを作成する必要があります。
- [ストレージ&スナップショット] > [ストレージ] > [ストレージ/スナップショット]に進みます。
File Station や コントロールパネルでも共有フォルダーを作成できます ([権限] > [共有フォルダー])。 - [作成]> [新しい共有フォルダー]をクリックします。
共有フォルダー作成ウィザードウィンドウが開きます。
- 次のルールに従い、共有フォルダー名を指定します。
- 無効な文字:@ " + = / \ : | * ? < > ; [ ] % , ` ' ノーブレークスペース。
- 最後の文字はピリオド (.) とスペース ( ) 以外です。
- 名前は、スペース( ) や「_sn_」で始まることはできません。
- 任意:異なるストレージプールを選択します。
ストレージプールがひとつだけの場合は、この手順をスキップできます。 - [領域の割り当て]の下で、[シンプロビジョニング]を選択します。
共有フォルダータイプそれぞれには、長所と短所があります。詳細については、QuTS hero ユーザーガイドの「共有フォルダーを設定する」を参照してください。 - 任意:[スナップショットスケジュールとスナップショット保存を有効にする]を設定します。
- [フォルダークォータの割り当て]の下で、共有フォルダーの容量を指定します。
- 任意:その他の設定を行います。
- [次へ]をクリックします。
- 任意:ストレージ設定を構成します。
- [次へ]をクリックします。
- 任意:ユーザーアクセス権限を設定します。
- [次へ]をクリックします。
- 任意:共有フォルダーの設定を行います。
- [次へ]をクリックします。
- 要約情報を参照します。
- [終了]をクリックします。
QuTS hero が共有フォルダーを作成します。