NAS をセットアップする方法は?


最終更新日: 2024-03-05

該当製品

  • QTS
  • QuTS hero

概要

NAS を初めてセットアップする際には、NAS の準備、適切なファームウェアのインストールを行った後に、NAS 上にストレージ領域を作成します。この FAQ では、初めて NAS をセットアップする方法をご説明します。

ヒント
  • このチュートリアルは、ファクトリーリセットをした後の NAS デバイスのセットアップにも適用できます。
  • このチュートリアルでは、コンピューターと Qfinder Pro を使用した QTS および QuTS hero のインストールについて説明します。
    QTS および QuTS hero は、クラウドアクセス経由で、または HDMI ケーブルとモニターによるローカルアクセス経由でもインストールできます。これらのインストレーション手段についての詳細は、お使いの NAS のユーザーガイドまたは QNAP オペレーティングシステム ユーザーガイドをご覧ください。これらのユーザーガイドは、QNAP ダウンロードセンターからダウンロードできます。

NAS の設定

(A) QNAP オペレーティングシステムをインストールする前に

NAS の電源を入れる前 (またはファクトリーリセットの前) に、以下の手順を実施します。

  1. お使いの NAS は、要件を満たした環境に置いてください。
    分類要件
    環境
    • 室温:0˚C~40˚C(32˚F~104˚F)
    • 非結露、相対湿度:5%~95%
    • 湿球温度:27˚C(80.6˚F)
    • 平坦で直射日光、液体、化学薬品に曝されない帯電防止面
    • デバイスの通気を妨げたり、デバイスや電源コードに圧力を加えるような障害物は避けてください
    ハードウェアおよび周辺機器
    • ストレージデバイス
      対応するドライブモデルの一覧は、https://www.qnap.com/compatibilityでご覧ください。
    • ネットワークケーブル
    ツール
    • マイナスドライバー
    • 静電気防止用リストバンド
  2. ストレージデバイスのインストール。
    お使いのデバイスがサポートするストレージドライブのタイプには、3.5インチ ハードドライブ、2.5インチ ソリッドステートドライブ、M.2 ソリッドステートドライブなどさまざまなものがあります。ドライブのインストレーション方法については、NAS ユーザーガイドをご覧ください。特定のストレージドライブやシリーズがお使いの NAS に対応するかどうかは、QNAP 互換リストをご覧ください。
    警告
    お使いの NAS にオペレーティングシステムをインストールすると、インストールされるドライブ上のデータはすべて消去されます。ドライブのデータを消去したくない場合は、最初にドライブをインストールしていない NAS にオペレーティングシステムをインストールしてから、ドライブを移行してください。詳しい手順は、次をご覧ください。「新しい QNAP NAS を購入しました。今までのものからデータを移すにはどうしたらいいですか?」
  3. 任意:拡張ユニットを接続します。
    拡張ユニットの接続手順については、NAS ユーザーガイドをご覧ください。お使いのブランドやシリーズの拡張ユニットがお使いの NAS モデルに対応するかどうかは、QNAP 互換リストをご覧ください。
  4. 電源コードとその他利用可能なケーブルをすべて接続します。
  5. NAS のパッケージに付属の Ethernet ケーブルを用いて、NAS をローカルエリアネットワークに接続します。
  6. NAS の電源をオンにします。
  7. 同じローカルネットワークに接続されているコンピュータに Qfinder Pro をダウンロードします。
  8. Qfinder Pro を開きます。
  9. デバイス一覧の中からお使いの NAS を見つけます。
  10. その NAS をダブルクリックし、ブラウザでウェブインターフェイスを開きます。
  11. QNAP オペレーティングシステムのインストールについては、次のセクションをご覧ください。
(B) QNAP オペレーティングシステムをインストールする

前の手順にある NAS の準備が終わったら、次の手順で QNAP オペレーティングシステムをインストールします。

より詳しいインストレーション手順については、QNAP ダウンロードセンターにある NAS ユーザーガイドをご覧ください。

警告
お使いの NAS にオペレーティングシステムをインストールすると、インストールされるドライブ上のデータはすべて消去されます。ドライブのデータを消去したくない場合は、最初にドライブをインストールしていない NAS にオペレーティングシステムをインストールしてから、ドライブを移行してください。詳しい手順は、次をご覧ください。「新しい QNAP NAS を購入しました。今までのものからデータを移すにはどうしたらいいですか?」
  1. NAS のウェブインターフェイスが以前のセクションの最終段階で開かれた後、QNAP 保証サービスを確認した上で[次へ]をクリックします。
  2. スマートインストレーションガイド[開始]をクリックします。
  3. オペレーティングシステムのバージョンを指定してください。
    ヒント
    新しいバージョンがある場合には、[更新の確認]をクリックしてオペレーティングシステムをアップグレードします。
  4. [次へ]をクリックします。
    NAS の名前と管理者パスワードを入力画面が表示されます。
  5. NAS 名と管理者パスワードを入力してください。
    • NAS 名:1~14文字で名前を指定します。名前には、英文字(A~Z、a~z)、数字(0~9)、ハイフン(-)を使用できますが、ハイフンは最後には使えません。また、数字だけの名前は指定できません。
    • ユーザー名:1~32文字で管理者ユーザー名を指定します。この名前には、英文字(A~Z、a~z)、数字(0~9)、ハイフン(-)、マルチバイトの中国語、日本語、韓国語、ロシア語が使えます。
      新しい管理者アカウントが、入力したユーザー名で作成されます。初期化が終了すると、システムの予約ユーザー「admin」は無効になります。
      警告
      総当たり攻撃から NAS を保護するためには、「admin」以外の新たなシステム管理者アカウントを作成してください。新しいシステム管理者アカウントを作成すると、デフォルトの「admin」アカウントは、自動的に無効になります。
    • パスワード:管理者パスワードを1~64文字で入力します。パスワードには、任意の ASCII 文字を使用できます。
  6. [次へ]をクリックします。
  7. タイムゾーン、日付と時刻を指定します。
    ヒント

    QNAP では、NAS が協定世界時(UTC)標準に従うように、NTP サーバーに接続することをお勧めします。

  8. [次へ]をクリックします。
  9. ネットワーク設定を構成します。
    ヒント
    QNAP では、お使いの NAS には静的 IP アドレスを使用することを推奨します。
  10. [次へ]をクリックします。
    お使いの NAS モデルによっては追加のインストレーション手順が必要になる場合があります。
  11. 要約画面で[適用]をクリックします。
    確認ウィンドウが表示されます。
  12. [初期化]をクリックします。
    ファームウェアファイルがダウンロードされ、QNAP オペレーティングシステムがお使いの NAS にインストールされます。この処理には数分かかります。
    重要
    インストレーションプロセスの途中でデバイスの電源を切らないでください。
ファームウェアが初期化された後、次のセクションを参照して NAS 用のストレージ領域を設定します。

(C) ストレージプールを作成する

NAS にデータを保存するには、ストレージプール、ボリューム (QTS のみ)、共有フォルダーを作成する必要があります。これらの機能は、データの保存と管理を容易にするために設計されています。ストレージ設定は、内蔵のアプリケーションである[ストレージ&スナップショット]で設定できます。

ストレージプールは、複数の物理ディスクを1つの大きなストレージ領域に組み合わせて、1つ以上の RAID グループを含めることができます。少なくとも 1 つのストレージプールを作成する必要があります。また、データの冗長性やストレージのパフォーマンスなど、ニーズに合わせて RAID タイプを選択することができます。

  1. インストレーション中に作成した管理者アカウントを使用して、オペレーティングシステムにログインします。
  2. [ストレージ&スナップショット]を開きます。
  3. [ストレージ] > [ストレージ/スナップショット]に進みます。
  4. [新規ストレージプール]をクリックします。
    ストレージプールの作成ウィザードが表示されます。
  5. 任意:Qtier の有効化
    Qtier は、ストレージの性能を高める自動階層化を行うストレージ ソリューションです。いったん Qtier が有効になると、それを無効にすることはできません。詳細は、QNAP オペレーティングシステム ユーザーガイドをご覧ください。
  6. 任意:SED 暗号化を有効にし、SED セキュアストレージプールを作成します。
    ひとつの SED セキュアストレージプールには、NAS にインストールされている複数の SED が必要です。詳細は、QNAP オペレーティングシステム ユーザーガイドをご覧ください。
  7. [次へ]をクリックします。
  8. ひとつあるいは複数のディスクを選択します。
    警告
    選択したディスクの全データが削除されます。
  9. RAID タイプをひとつ選択します。
    システムは、選択したディスクに基づいてもっとも最適な RAID タイプを自動的に選択します。どのオプションを選択するかわからなければ、予め選択される RAID タイプをご利用ください。複数のRAID 構成に関する詳細は、QNAP オペレーティングシステム ユーザーガイドをご覧ください。
    ヒント
    追加ディスクのインストールは、いつでも行なえます。
  10. [次へ]をクリックします。
  11. 必要に応じて追加の設定を行います。
  12. [次へ]をクリックします。
  13. ストレージプール情報を確認します。
  14. [作成]をクリックします。
    確認メッセージが表示されます。
  15. [OK]をクリックします。
    システムがストレージプールを作成した後、ストレージ/スナップショット画面に情報が表示されます。

新しいストレージプールを作成した後は、オペレーティングシステムが QTS であればボリュームを、オペレーティングシステムが QuTS hero であれば共有フォルダーを作成する必要があります。

(D) ボリュームを作成する (QTS のみ)

ボリュームは、ストレージプールから作成された QTS ストレージ領域で、利用可能なストレージ容量の分割や管理を行うことができます。QTS にデータを保存できるようにするには、少なくとも1つのボリュームを作成する必要があります。

ここでの手順で触れられていない設定オプションの詳細は、QTS ユーザーガイド の「シックボリュームまたはシンボリュームを作成する」をご覧ください。
  1. 新しいボリュームを作成:
    1. [ストレージ&スナップショット] > [ストレージ] > [ストレージ/スナップショット]に進みます。
    2. [作成]をクリックします。
      ボリューム作成ウィザードウィンドウが開きます。
  2. [シンボリューム]を選択します。
    ボリュームタイプそれぞれには、長所と短所があります。
    QTS でのそれぞれのボリュームタイプに関する詳細は、QTS ユーザーガイドの「ボリュームタイプ」をご覧ください。
  3. 任意:[場所]の下で、いずれかのストレージプールを選択します。
    ストレージプールをひとつだけ作成する場合は、この手順をスキップできます。
  4. [次へ]をクリックします。
  5. [ボリューム エイリアス]の下で、ボリュームの名前を入力します。
  6. [ボリューム容量]の下で、ボリュームの容量を指定します。
    警告
    シンボリュームを作成する場合、QTS では親のストレージプールの容量よりも大きなボリューム容量を設定できます。これは、オーバーアロケーションと呼ばれます。ただし、システムが確実にボリュームのスナップショットを取得して保存できるように、QNAP では親のストレージプールの容量よりも小さなボリューム容量を設定することを推奨しています。
  7. 必要に応じてその他の設定を行います。
    その他のボリューム設定についての詳細は、QTS ユーザーガイドの「シックボリュームまたはシンボリュームを作成する」をご覧ください。
  8. [次へ]をクリックします。
  9. 任意:このボリュームでスナップショットを無効にする場合は、[スナップショットスケジュールとスナップショット保存を有効にする]の選択を外してください。
    QNAP では、このオプションを選択しておくことをお勧めしています。スナップショットスケジュールとスナップショット保存ポリシーを設定できます。
  10. [次へ]をクリックします。
  11. 要約情報を参照します。
  12. [終了]をクリックします。

QTS は、ボリュームを作成して初期化した後、必要に応じて共有フォルダーを作成します。このプロセスには、少し時間がかかります。

さらにストレージ領域とデータを管理するために、追加の共有フォルダーを作成することができます。

(E) QTS で共有フォルダーを作成する

QTS で、ボリューム上に共有フォルダーが作成され、ファイルへのアクセス、管理、共有が可能になります。QTS は、さまざまな目的のためにいくつかのデフォルト共有フォルダーを自動的に作成します。追加の共有フォルダーを作成し、そのアクセス許可設定を行うことで、ファイルの管理をより適切に行うことができます。

ここでの手順で触れられていない設定オプションの詳細は、QTS ユーザーガイドの「コントロールパネル」章にある「共有フォルダーを作成する」をご覧ください。
  1. File Station を開きます。
    フォルダーの作成は、[コントロールパネル] > [権限] > [共有フォルダー]で行えます。
  2. メニューバーで、 をクリックします。
  3. [共有フォルダー]をクリックします。共有フォルダーの作成ウィンドウが開きます。
  4. 次のルールに従い、共有フォルダー名を指定します。
    • 無効な文字:" + = / \ : | * ? < > ; [ ] % , ` ' ノーブレークスペース
    • 最後の文字はピリオド (.) とスペース ( ) 以外です。
    • 名前は「_sn_」あるいは「_sn_bk」で始まることはできません。
  5. 任意:128 文字までの ASCII 文字でコメントを指定します。
  6. 共有フォルダーを作成するボリュームを指定します。
  7. 任意:フォルダー暗号化を有効にします。
  8. [次へ]をクリックします。
  9. 任意:ユーザーのアクセス権限を指定します。
  10. [次へ]をクリックします。
  11. 任意:共有フォルダーの設定を行います。
  12. [終了]をクリックします。
    QTS が共有フォルダーを作成します。
(F) QuTS hero で共有フォルダーを作成する

QuTS hero において、共有フォルダーは、ストレージプールから作成したストレージ領域です。これにより、利用可能なストレージ容量の分割や管理を行うことができます。QuTS hero は、パフォーマンスと柔軟性の異なる組み合わせのために、いくつかのタイプの共有フォルダーを提供します。NASへのデータの保存を開始するには、少なくとも1つの共有フォルダーを作成する必要があります。

ここでの手順で触れられていない設定オプションの詳細は、QuTS hero ユーザーガイドの「ストレージ&スナップショット」章にある「共有フォルダーを作成する」をご覧ください。
  1. [ストレージ&スナップショット] > [ストレージ] > [ストレージ/スナップショット]に進みます。
    File Station や コントロールパネルでも共有フォルダーを作成できます ([権限] > [共有フォルダー])。
  2. [作成]> [新しい共有フォルダー]をクリックします。
    共有フォルダー作成ウィザードウィンドウが開きます。
  3. 次のルールに従い、共有フォルダー名を指定します。
    • 無効な文字:@ " + = / \ : | * ? < > ; [ ] % , ` ' ノーブレークスペース。
    • 最後の文字はピリオド (.) とスペース ( ) 以外です。
    • 名前は、スペース( ) や「_sn_」で始まることはできません。
  4. 任意:異なるストレージプールを選択します。
    ストレージプールがひとつだけの場合は、この手順をスキップできます。
  5. [領域の割り当て]の下で、[シンプロビジョニング]を選択します。
    共有フォルダータイプそれぞれには、長所と短所があります。詳細については、QuTS hero ユーザーガイドの「共有フォルダーを設定する」を参照してください。
  6. 任意:[スナップショットスケジュールとスナップショット保存を有効にする]を設定します。
  7. [フォルダークォータの割り当て]の下で、共有フォルダーの容量を指定します。
  8. 任意:その他の設定を行います。
  9. [次へ]をクリックします。
  10. 任意:ストレージ設定を構成します。
  11. [次へ]をクリックします。
  12. 任意:ユーザーアクセス権限を設定します。
  13. [次へ]をクリックします。
  14. 任意:共有フォルダーの設定を行います。
  15. [次へ]をクリックします。
  16. 要約情報を参照します。
  17. [終了]をクリックします。
    QuTS hero が共有フォルダーを作成します。

リソース

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