QVPN のセットアップ方法と使用方法
QVPN
QVPNは、VPNサーバーの作成と管理、およびQNAP NAS上での接続用の集中化ツールです。
QVPNの互換性に関する詳細は以下の表をご覧ください。
QVPN バージョン | サポートされるファームウェア | サポートするプロトコル |
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QVPN 2.0.x |
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QVPN 2.1.x | QTS 4.3.6 (TS-128とTS-228のみ) |
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QVPN 2.2.x | QTS 4.4.1 |
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概要
この画面では、QVPNサービスの状態に関する概要を説明します。

セクション | 説明 |
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接続済VPNユーザー | 現在ローカルVPNサーバーに接続しているユーザーに関連した情報を表示します。以下の情報を含みます。
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アクティブローカルVPNサーバー | NAS上で動作しているVPNサーバーに関する情報を表示します。アクティブな接続および出力ネットワークインタフェースの両方を含みます。 サーバー設定を表示するには、サーバーアイコンをクリックしてください。 |
送信インターフェイス | 以下の情報を含む、各ローカルVPNサーバーの出力ネットワークインターフェイスに関する情報を表示します。
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VPNサーバー
QBelt
QBeltは、DTLSおよびAES-256暗号に組み込まれる独自の通信プロトコルです。
QVPN 2.1.x ではQBeltプロトコルの使用はサポートされていません。
QBelt VPNサーバーを有効にする
PPTP
PPTP (Point-to-Point Tunneling Protocol) は、VPN (仮想プライベートネットワーク) を作成し、離れた場所から NAS への安全なデータ転送を可能にします。PPTPは、Windows、Mac、Linux、携帯機器でサポートされています。
PPTPサーバーは、TCPポート 1723 でクライアント接続を待機します。
PPTPサーバーを有効にする
L2TP/IPSec (PSK)
L2TP (レイヤー 2 トンネリングプロトコル) は、ポイント・ツー・ポイント・トンネリング・プロトコル (PPTP) とレイヤー 2 フォワーディング (L2F) を組み合わせたものです。PPTPが 2 つのエンドポイント間でトンネルを1つだけ確立するのに対し、L2TPでは複数のトンネルをサポートします。
IPsec は信頼性、有効性、完全性を検証し、通常、L2TPパケットの保護に利用されます。
これら2つのプロトコルを組み合わせることで、L2TP/IPSecとして知られる安全性の高い VPN ソリューションが作られます。L2TP/IPSecは、Windows、Mac、Linux、携帯機器でサポートされています。
L2TP/IPSecサーバーは、次のUDPポートでのクライアント接続を待ちます。
- 500
- 1701
- 4500
L2TP/IP Sec VPNサーバーを有効にする
OpenVPN
OpenVPNは、SSLで暗号化され保護されているオープンソースのVPNソリューションです。
OpenVPNサーバーを有効化
OpenVPN設定ファイルのダウンロード
OpenVPN設定ファイルまたは証明書は、設定をOpenVPNクライアントにインポートするために使われます。
クライアントは、OpenVPNサーバー設定を変更するたびにその後で更新された設定ファイルまたは証明書をインポートする必要があります。
権限設定
この画面は、各VPNサーバーのNASユーザーアカウントおよび承認されたアクセス権を示します。

VPNユーザーの追加
オンラインNASユーザー
この画面は、NAS上で動作しているVPNサーバーへの接続を表示します。これには、ログイン時間、アップタイム、ユーザー名、ソースIP、VPNクライアントIP、接続方法についての情報が含まれます。

[アクション]中の[接続を解除]をクリックすると、接続が無効になります。
接続ログ
この画面には、外部VPNサーバーへの接続記録が表示されます。記録された情報には、接続データ、接続時間、ユーザー名、ソースIP、その他の詳細情報が含まれます。

DNSクイックウィザード
ドメインネームシステム (DNS) は、ウェブサイトの名前をIPアドレスに変換するサービスです。DNSによりユーザーは、ウェブサイトおよびサービスへのアクセスを複雑で長いIPアドレスではなく、覚えやすいURL (たとえばwww.qnap.com) で行えます。DNSクイックウィザードは、ユーザーがそのニーズにもっとも適したDNSサービスを選べるよう案内します。大半の場合、このウィザードのデフォルトオプションでうまくいきますが、慣れたユーザーは追加のDNSサービスを手動で追加することもできます。
VPNクライアント
QVPNクライアントはNASに対し、PPTP、OpenVPN、L2TP/IPSec、QBeltのいずれかのプロトコルを用いてVPNにリモート接続できるようにします。
OpenVPN接続を追加するとき、接続の確立にはOpenVPN構成ファイルが必要となります。
VPN接続プロファイル
この画面は、既存のVPN接続を表示します。

QBelt接続の作成
PPTP接続の作成
L2TP/IPSec接続の作成
OpenVPN接続の作成
NASのデフォルトゲートウェイとしてVPNを使用する
- プライマリVPNが切断されると、デフォルトゲートウェイが自動的に切り替わります。
- このオプションは、NASのデフォルトゲートウェイがすでに自動から固定に変更されている場合は使用できません。詳細は、文書「ネットワークと仮想スイッチ」を参照してください。
接続ログ
この画面には、外部VPNサーバーへの接続記録が表示されます。記録された情報には、接続データ、接続時間、ユーザー名、ソースIP、その他の詳細情報が含まれます。

イベントログ
この画面には、QVPNサービスに関連するイベントの記録が表示されます。共通イベントには、サービスの有効化または無効化、設定の変更、設定ファイルの追加または削除が含まれます。

イベントログはシステムログにも保存されます。
QVPN デバイスクライアント
QVPNデバイスクライアントについて
QVPNデバイスクライアントは、QNAP NAS上で実行されているVPNサーバーへの接続を管理します。VPN接続速度の監視、接続ログの確認、NAS上で実行されているサービスへのアクセスのためのツールをまとめたクライアントが、Windows、macOS、iOS、Androidデバイスで利用できます。
QVPNデバイスクライアントは、NAS上で実行されているQBeltサーバーへの接続のみを管理します。
現在のVPN接続
この画面は、場所、IPアドレス、アップタイムに関連した情報など、現在接続されているVPNプロファイルに関連する情報を表示します。さらに、この画面からはNAS上で実行されているアプリケーションにも素早くアクセスできます。

図 1.QVPNデバイスクライアント - モバイル

図 2.QVPNデバイスクライアント - PC
接続ログ
この画面は、QVPNデバイスクライアントのログ記録を表示します。共通イベントには、サービスの有効化または無効化、設定の変更、設定ファイルの追加または削除が含まれます。

図 1.QVPNデバイスクライアント - モバイル

図 2.QVPNデバイスクライアント - PC
すべての速度グラフ
この画面は、選択した時間の間でのVPN接続のアップロードおよびダウンロードスピードを表示します。

図 1.QVPNデバイスクライアント - モバイル

図 2.QVPNデバイスクライアント - PC
設定
この画面は、QVPNデバイスクライアントの設定を表示します。

図 1.QVPNデバイスクライアント - モバイル

図 2.QVPNデバイスクライアント - PC
QVPNサーバーに接続
Windows
Windows 10上のQBeltに接続
QNAP WebサイトからQVPNデバイスクライアントをインストールします。
Windows 10上のPPTPに接続
Windows 10上のL2TP/IPSecに接続
Windows 10上のL2TP/IPSecに接続 - 高度
このプロセスは、Windows 10上のL2TP/IPSecに接続の次のステップ実施後にVPNサーバーに接続できないユーザー向けです。
- 管理者アカウントでPCにログインします。
- レジストリエディタを開きます。
- [スタート]を右クリックし、[実行]を選択あるいは押します。Windowsロゴキー+R。
- regedit と入力します。
- [OK]をクリックします。
- 「HKEY_LOCAL_MACHINE\ SYSTEM\CurrentControlSet\Services\PolicyAgent」を探します。
- 新しい値を作成します。
- に進みます。
- 新しい値を右クリックしてから、[変更] を選択します。
- [値の名前]を AssumeUDPEncapsulationContextOnSendRule。
- [値のデータ]を 2に設定します。
- PC を再起動します。
Windows 10上のOpenVPNに接続
OpenVPNウェブサイトからOpenVPNをインストールします。
macOS
macOS 10.13上のQBeltに接続
QNAP WebサイトからQVPNデバイスクライアントをインストールします。
macOS 10.13上のL2TP/IPSecに接続
macOS 10.13上のOpenVPNに接続
TunnelblickウェブサイトからTunnelblickをインストールします。
iOS
iOS上のQBeltに接続
QNAP WebサイトからQVPNデバイスクライアントをインストールします。
iOS上のL2TP/IPSecに接続
iOS上のOpenVPNに接続
Apple アプリ ストアからOpenVPN Connectをインストールします。
Android
Android 7.0上のQBeltに接続
QNAP WebサイトからQVPNデバイスクライアントをインストールします。
Android 7.0上のPPTPに接続
Android 7.0上のL2TP/IPSecに接続
Android 7.0上のOpenVPNに接続
Google PlayストアからOpenVPN Connectをインストールします。