QTS でのスナップショットの使用
モデルの適用:
- QTS 4.3.4 and above
概要
スナップショットはお客様のデータに対するブロックレベルの保護とローカルバックアップのソリューションを提供します。スナップショットは特定の一時点でお客様のデータを記録します。データが誤って削除または変更されたその時点の状態にできます。
スナップショットはボリュームや LUN の外部、フリーストレージプールの空き領域に保存されます。このことは、ファイルシステムの変化には影響されず、NAS に保存されるスナップショットの数をユーザーが容易に管理できます。
要件
- スナップショットは、QTS 4.2 以降が動作している Intel または AMD x86 CPU を搭載する大半の QNAP NAS でサポートされます。
- QTS 4.3.4 以降で、スナップショットは次の ARM ベースの NAS モデルでサポートされます。TS-1635、TS-831X、TS-531X、TS-431X。他の ARM モデルのサポートは今後追加される予定です。
- NAS には 1 GB 以上のメモリがインストールされている必要があります(以前のメモリ要件は 4GB)。
- 以下のシリーズ/モデルは、スナップショットをサポートしていません:HS-x10、TAS-x68、TS-x69/U、TS-x59/U、TS-x39/U、TS-x31/U、TS-x28、TS-x21、TS-x20、TS-x19/U、TS-x12、TS-x10/U、TS-x09/U、TS-x01、TS-x00
お客様の NAS が格納できるスナップショットの最大数は、NAS モデルおよび搭載メモリ量によって変わります。詳細およびサポートされているモデルの一覧は、Https://www.qnap.com/solution/snapshots をご覧ください。
QTS 4.3.4 でのスナップショットの使用
次のことを確認してください。
- NAS が QTS 4.3.4 以降にアップデートされていること。
- 少なくともひとつのストレージプールとひとつのボリュームまたは LUN。
- 「ストレージ&とスナップショット」 > 「スナップショット」に進んでください。
- ボリュームまたは LUN を選択。
- 「スナップショットをとる」をクリックしてから、「OK」をクリックします。
QTS がスナップショットを作成します。

- ボリュームまたは LUN’ の名前をクリックしてスナップショットマネージャーを開きます。
スナップショットマネージャー では、スナップショットの表示や削除、データの復元ができます。 - データを復元したいスナップショットを選択します。
個々のファイルを復元するには、ひとつあるいは複数のファイルおよびフォルダーを選択し、「復元」をクリックします。
すべてのデータをボリュームまたは LUN 復元するには、「ボリュームスナップショットの復元」をクリックします。

- スナップショットのスケジュールを設定するには、スナップショット設定をクリックします。
QTS はデータを常に保護するため、定期的な間隔 (時間、日、週、月) でスナップショットを取ります。 - NAS 上にスナップショット用の領域を確保するために「保証されたスナップショット領域」 > 「設定」 をクリックします。
保証されたスナップショット領域は常に新しいスナップショットがとれることを確実にします。すべてのボリュームと LUN がこの領域を使用することができます。

QTS 4.3.4 でスナップショットが使用できない
NAS に 1GB 以上のメモリが搭載されていること
スナップショットは大量のメモリを消費します。システム の安定性を確保するために、すべてのスナップショット機能はメモリが 1GB に満たない NAS では無効にされます。
NAS モデル:およびインストールされているメモリ量に応じて、ボリューム/LUN および NAS に対してとれるスナップショットの最大数が決まります。
メモリを追加することで、この制限をなくすことができます。
スナップショットはレガシーボリュームや静的ボリュームを保護できない
スナップショットはボリュームや LUN 上に保存されるのではなく、空きストレージプールを使用します。ストレージプールに作られたボリューム、シンボリューム、ブロックベースの LUN のみがスナップショットの対象となります。
ファイルベースの LUN はその親ボリュームのスナップショットをとることで保護されます。
ご利用のストレージプールがスナップショットをサポートしていること
スナップショットをサポートしていない以前のバージョンの QTS が動作している NAS を QTS 4.3.4 にアップデートした場合、既存のストレージプールはスナップショットでは利用できなくなります。QTS 4.3.4 アップデート後に作られた新しいストレージプールだけがスナップショットをサポートします。
この問題の回避策は、古いストレージプールの全データを外部ストレージデバイス、別の NAS、あるいは Hybrid Backup Sync を使用してクラウドにバックアップすることです。
Hybrid Backup Sync は App Center からダウンロードできます。詳細は、https://www.qnap.com/solution/hybrid-backup-sync をご覧ください
LUN は、Storage & Snapshots の LUN バックアップを使用してもバックアップできます。この機能を使うと、LUN をイメージファイルにエクスポートでき、その後それをブロックベースまたはファイルベースの LUN に復元します。
バックアップにお客様の全データの正しいコピーが含まれていることを検証した後、「ストレージ & スナップショット」を利用して古い昔のストレージプールを削除し、新しいストレージプールを作成します。

別法として、お客様の NAS に空きドライブベイがあるか、拡張ユニットをお持ちであれば。追加ドライブを NAS に入れることができます。その空きドライブを利用して新しいストレージプールを作り、全データを古いプールから新しいものへ移動させます。