仮想ホスティングを利用し、QNAP NAS で複数の Web サイトをホストする
Webを利用することで、世界中のユーザー、カスタマー、オーディエンスと交流できます。Webサイトのホスティングがますます簡単になっており、インターネットには無料のリソースが豊富に存在し、技術レベルに関係なく誰でも複数のWebサイトを構築できます。
仮想ホスティングは、1 つの物理ホストで複数のドメイン(Web サイト)をホスティングする機能を提供する Web サーバー技術です。複数のサイトを必要とする人にとって、対費用効果の高いソリューションとなります。
この記事では、仮想ホスティングを利用し、QNAP NASで複数のWebサイトを設定する方法について説明します。
このチュートリアルでは、次の表にある情報を参照ガイドとして利用します。
| ホスト名 | WAN/LAN IP とポート | ドキュメントルート | デモ Web アプリケーション |
| site1.mysite.com | WAN IP:111.222.333.444 LAN IP:10.8.12.45(NAS) ポート:80(NAS) |
/Web/site1_mysite | Joomla! |
| site2.mysite.com | /Web/site2_mysite | WordPress | |
| www.mysite2.com | /Web/www_mysite2 | phpBB3 |
開始前の準備
DNS レコード
ホスト名は NAS の WAN IP を指すようにします。通常、これは DNS サービスプロバイダーから構成できます。DNS設定の詳細は、DDNS サービスを設定し、QNAP Turbo NAS にインターネット経由でリモートアクセスするを参照してください。
ポートフォワーディング
Web サーバーがポート 80 で待機する場合、ルーターでポートフォワーディングを構成し、ポート 80 から NAS の LAN IP(10.8.12.45)に入ってくるトラフィックを許可する必要があります。NASからのポートフォワーディングの詳細は、myQNAPcloud サービスで QNAP NAS にアクセスするを参照してください。
SSL 証明書のインポート
Web サイトの SSL 接続を有効にして、自分の SSL 証明書を使用する場合、[コントロールパネル] > [システム] > [セキュリティ] > [証明書と秘密鍵] から証明書をインポートできます。
myQNAPcloudからもSSL証明書を購入できます。詳細は、myQNAPcloud SSL 証明書を購入し、使用するには?を参照してください。
Web サーバーを起動し、仮想ホスティングを構成する
1. QTS にログインし、[コントロールパネル] > [アプリケーション] > [Web サーバー] に進み、[Web サーバー] ページで [Web サーバーの有効化] を選択します。
- セキュア接続で接続する場合、[セキュア接続を有効にする(HTTPS)] を選択します。
2. [仮想ホスト] ページに進み、[仮想ホストを有効にする] を選択し、[適用] をクリックします。これで [仮想ホストの作成] をクリックし、接続を確立できます。
3. 必須情報 (ホスト名、フォルダー名、プロトコル、ポート) を入力し、[適用] をクリックします。[ホスト名] はマッピングフォルダーに保存されている Web サイトを指します。
- [フォルダー名] を選択する前に、[Web] の下にフォルダーを作成する必要があります。
4. 以上の設定が完了したら、Web データを NAS にアップロードできます。
この例では、Joomla ファイルを「/Web/site1_mysite」に、WordPress ファイルを「/Web/site2_mysite」に、phpBB3 ファイルを「/Web/www_mysite2」に入れます。
5. アップロード後、次の URL を入力し、Web サイトにアクセスできます。
http://site1.mysite.com
http://site2.mysite.com
http://www.mysite2.com
Joomla!、WordPress、phpBB3 の Web ページがそれぞれ表示されるはずです。追加の設定オプションで、SSL 接続を有効にしたり、別のポート番号を選択したりできます。
- ルーターのポートフォワーディングがポート 80 でない場合、Web サイトに接続するには、URL の後にポート番号を追加する必要があります。
