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Virtualization Station とは?
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Virtualization Station でサポートされるオペレーティングシステム
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Virtualization Station のユースケース
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システム要件
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始める前に
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仮想アプライアンスと仮想マシンの設定と管理
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仮想マシンの作成
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VM マーケットプレイスからの仮想アプライアンスの作成
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VM アクションの管理
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VM ライフサイクル管理
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VM の設定と管理
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VM とのやりとり
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VM へのハードウェアデバイスの追加
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VM スナップショットの設定と管理
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VM データ保護プランの設定と管理
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アプリケーションオプションの設定
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参考文献と情報源
本ガイドは、QTS 5.1.0 および QuTS hero h5.1.0 およびそれ以降のバージョンに適用されます。
Virtualization Station とは?
Virtualization Station は、QNAP NAS および QuCPE デバイス上で複数の仮想マシンを作成し、管理することができる仮想化ソフトウェアプラットフォームです。このアプリケーションは、VM の作成、管理、移行など、多彩な機能を持っています。複数のワークロードをひとつの物理サーバーにまとめることで、Virtualization Station は、リソースの利用率を上げ、柔軟性を高め、事業継続性を確保することができます。Virtualization Station は、さまざまな仮想アプリケーションのデプロイと管理のための、セキュアで拡張性に富んだ環境を提供します。

Virtualization Station でサポートされるオペレーティングシステム
Virtualization Station は、Windows、Linux、UNIX プラットフォームを網羅する多彩なオペレーティングシステムに広く対応しています。詳細は、Virtualization Station でデプロイ可能なオペレーティングシステムをご覧ください。
Virtualization Station のユースケース
- テストおよび開発新しいアプリケーションやソフトウェア更新をテストするための、本番環境に影響を与えない隔離された環境を作成します。
- サーバー統合: 物理サーバーの数を減らし、IT インフラストラクチャの管理をシンプルにします。
- クラウドコンピューティング: アプリケーションやサービスをホストする、プライベートクラウド環境を構築します。
- 教育およびトレーニング: バーチャルラボ環境で学習者にハンズオンの機会を提供します。
システム要件
要件 | 詳細 |
---|---|
モデル | x86 ベースの NAS モデル |
CPU |
|
メモリ |
|
仮想スイッチ | 既存の仮想スイッチが必要です。新しい仮想スイッチの作成に関する詳細は、ネットワークと仮想スイッチの使用方法と設定方法をご覧ください。 |
始める前に
- 管理者として機器にログインします。
- Virtualization Station がインストールされていることを確認してください。
- お使いのデバイスが、デフォルトゲートウェイを用いて外部ネットワークに接続されていることを確認してください。
- お使いのデバイスのファームウェアが最新であることを確認してください。
仮想アプライアンスと仮想マシンの設定と管理
このセクションでは、仮想アプライアンス (VA) および仮想マシン (VM) について、その定義と主要な相違点の概要をご説明します。
- VA (仮想アプライアンス): 特定のソフトウェアアプリケーションやオペレーティングシステムがあらかじめ付属している、事前設定済の仮想マシンです。VA は一般的に、すぐ使用可能で、複雑なアプリケーションの開発がシンプルになります。
- VM (仮想マシン): 物理コンピューターシステムをソフトウェアでエミュレーションしたもの。VM は、ホストオペレーティングシステムの中で動作し、特定の要件に合わせてカスタマイズが可能です。VM は、VA と比べて柔軟性が高いのた特長ですが、設定の手間はかかります。
Virtualization Station で可能な仮想マシンの数は、お使いの物理サーバーのハードウェアリソースによって変わります。CPU コアや RAM、ストレージ領域といった要因により、同時に実行可能な VM の数が決まります。
主な違い
- カスタマイゼーション: VM は、VA よりも多くのカスタマイゼーションオプションがあり、ハードウェアおよびソフトウェアの設定を具体的なニーズに合わせることが可能です。
- デプロイメント: VA は通常、あらかじめ設定されてデプロイしやすくなっていますが、一方 VM は、利用前に設定が必要になります。
- 柔軟性: リソース割り当てと管理の面で、VM は VA と比べて高い柔軟性があります。
仮想マシンの作成
- QNAP デバイスにログインし、Virtualization Station を開きます。
- [仮想マシンの作成]をクリックします
新しい仮想マシンの作成ウィンドウが開きます。 - 一般設定を行います。
- VMの設定を行います。注記基本または詳細のオプションを選ぶことで、具体的なニーズに合わせた VM 設定にカスタマイズします。詳細設定にアクセスするには、
を
設定ウィンドウでクリックします。 - VM 設定を確認してから、[作成]をクリックします。
詳細は、Virtualization Station チュートリアルの VM と VA の作成トピックをご覧ください。
VM マーケットプレイスからの仮想アプライアンスの作成
- QNAP デバイスにログインし、Virtualization Station を開きます。
- VM マーケットプレイスに進みます。
- VA を選択します。
- [デプロイ]をクリックします。
- 詳細 VM 設定を行います。
- 仮想アプライアンスを確認し、作成します。
詳細は、Virtualization Station チュートリアルの VM マーケットプレイスから仮想アプライアンスをデプロイするトピックをご覧ください。
VM アクションの管理
開始、停止、クローン作成、その他の必須タスクなど、重要なアクションを実行して、お使いの仮想マシンを効率的に管理することができます。
VM ライフサイクル管理
アクション | 説明 |
---|---|
開始 | VM の電源を入れ、動作を開始します。 |
中断 | VM の動作を一時的に停止させ、現在の状態を保存します。 |
再開 | 中断していた VM を保存された状態から動作を続行します。 |
シャットダウン | 電源断の前に VM の状態を保存し、正しくシャットダウンします。 |
強制シャットダウン | シャットダウン処理を待つことなく、VM の電源を直ちに切ります。 |
リセット | VM を現在の状態を保存せずに再起動します。 |
VM の設定と管理
アクション | 説明 |
---|---|
インポート | VM 設定ファイル (OVF/OVA) を Virtualization Station にインポートします。 |
エクスポート | バックアップや別の環境への移行のために、VM を OVF/OVA ファイルにエクスポートします。 |
クローン | VM の複製を作成し、設定およびデータを保存します。 |
移行 | VM をあるホストからVirtualization Station 環境内の別のホストへ移動させます。 |
共有 | VM をVirtualization Station 環境内の他のユーザーがアクセスできるようにします。 |
削除 | VM および関連するデータを Virtualization Station から完全に削除します。 |
VM とのやりとり
アクション | 説明 |
---|---|
VM コンソールにアクセスする | VM の仮想コンソールに接続し、そのオペレーティングシステムと会話します。 |
時刻を同期 | VM 上の時刻をホストシステムの時刻と一致するように調整します。 |
リンクの共有 | 仮想マシンへの共有リンクを生成し、他の人が容易にアクセスし、共同作業できるようにします。 |
詳細は、Virtualization Station チュートリアルの VM トピックをご覧ください。
VM へのハードウェアデバイスの追加
さまざまなハードウェアデバイスを追加することで、仮想マシンの機能を強化することができます。この手順に従い、ストレージ、ネットワーク機器、その他のコンポーネントを VM に追加します。
- QNAP デバイスにログインし、Virtualization Station を開きます。
- [仮想マシン]に進みます。
- 実行中または電源オフの VM を選択します。注記実行中の VM には、VirtIO デバイスだけが追加できます。
VM 情報画面が表示されます。
- [編集]に進みます。
仮想マシンの編集ウィンドウが表示されます。
- [ストレージ]、[ネットワーク]、または[CD/DVD ROM]をクリックします。
- 必要に応じて、ハードウェア設定を行います。
- [保存]をクリックし、変更を適用します。
詳細は、Virtualization Station チュートリアルのハードウェアデバイスを VM に追加するをご覧ください。
VM スナップショットの設定と管理
Virtualization Station では、スナップショットを作成し管理することで、必要な場合に以前の状態に復元できるようになり、仮想マシンを保護することができます。この手順に従い、VM データ保護プランを設定し、管理します。
- QNAP デバイスにログインし、Virtualization Station を開きます。
- [仮想マシン]に進みます。
- VM を選択します。
情報ページが表示されます。
- [スナップショット]に進みます。
- VM スナップショットを設定し、管理します。
タスク 説明 VM スナップショットの管理 将来の復元やロールバックに備えて、仮想マシンの現在の状態をキャプチャーし、管理します。 VM スナップショットの取得 スナップショットを作成し、仮想マシンの現在の状態を保存します。 スナップショットアクションの実施 VM バージョンの管理やバックアップのために、スナップショットの削除やクローニングなどのアクションを実施します。 VM スナップショットを元に戻す 特定のスナップショットを用いて、仮想マシンを以前保存した状態に戻します。
詳細は、Virtualization Station チュートリアルの VM のスナップショット管理をご覧ください。
VM データ保護プランの設定と管理
Virtualization Station は、スナップショットとバックアップを通じた仮想マシンの保護に対するオプションを提供しています。ここで挙げる2つの戦略により、効果的な VM データ保護と災害時復旧が可能になります。
- QNAP デバイスにログインし、Virtualization Station を開きます。
- [データ保護]をクリックします。
- 以下のタスクのいずれかを行います。
タスク | 説明 |
---|---|
バックアップデータ保護プランの作成 | データ損失が発生した場合に復元ができるよう、バックアップスケジュールを設定し、VM データを定期的に保存します。 |
スナップショットデータ保護プランの作成 | 復旧が素早くできるよう、VM の現在の状態を指定の間隔でキャプチャーするようスナップショットを設定します。 |
バックアップファイルを使用した VM の復元 | 以前に作成したバックアップファイルを使用して、VM を指定の時点に復元します。 |
データ保護プランの管理 | 利用しているデータ保護プランや復元機能が確実に行われるよう、バックアップとスナップショットプランを監視、更新、管理します。 |
詳細は、Virtualization Station チュートリアルの VM データ保護プラントピックをご覧ください。
アプリケーションオプションの設定
Virtualization Station をニーズに合わせるために、メモリ設定、リモートデバイスのクレデンシャルやポート、ストレージオプションなどさまざまなアプリケーションオプションを設定できます。以下の手順に従って、設定を調整します。
- QNAP デバイスにログインし、Virtualization Station を開きます。
- [環境設定]をクリックします。
設定 手順 メモリの環境設定 - [メモリ]タブを選択します。
- メモリ設定を行います。
リモートデバイスのクレデンシャル - [リモートデバイス]タブを選択します。
- [リモートデバイス]タブで、リモートデバイスのクレデンシャルを追加、編集、削除します。
ポートとストレージの環境設定 - [ポートとストレージ]タブを選択します。
- サービスポート番号を指定し、VM ストレージの場所を選択します。
- VM 環境設定を保存します。
詳細は、Virtualization Station チュートリアルのアプリケーションの環境設定トピックをご覧ください。
参考文献と情報源
- Virtualization Station: Virtualization Station の QNAP 公式ランディングページ
- Virtualization Station 4 の使用方法: Virtualization Station を設定するための詳細な QNAP チュートリアル
- ナレッジベース: FAQ、チュートリアル、Web ヘルプのデータベース (検索可能)
- QNAP College: 使い方に関する動画ベースのチュートリアル