VMware - QNAP QES による NFS Datastore の設定
Category
- VMware:
vSphere Web Client html5 7 and 6.7, vSphere Web Client 6.5, vSphere Web Client 6.0, and vSphere Client - Storage device:
QES version 1.1.4 ~ 2.1.1 - NAS model:
ES2486dc, ES1686dc, ES1640dc v2, ES1640dc
NFSの概要
ネットワークファイルシステム (NFS) は分散ファイルシステムプロトコルのひとつで、他のコンピューター上のリモートアプリケーションに対してネットワーク越しにローカルストレージにアクセスするのと同じような形でファイルにアクセスできるようにするものです。NFSを使うことで、QES NASのリソースをクライアントプラットフォームに提供することが可能になり、システム管理と高性能ストレージ、ファイルアクセスのセキュリティ、データアクセスの集中化といった利点を活かし、データの暗号化も可能になります。
次の図は、NFS環境でのクライアント・サーバー関係を示しています。NFSを使用することで、クライアントはリモートファイルシステム全体あるいはその一部をマウントし、ローカルファイルシステムのひとつであるかのように扱えるようになります。その状態でクライアントは、NFSサーバー上にあるファイルの作成、削除、読み込み、書き込み、操作がワークステーション自身のファイルシステムの一部として可能になります。NFSクライアント1上の /home/data/SrvShared は、共有フォルダー /share/SrvShared がマウントされるローカルのクライアントファイルシステムにあるディレクトリです。

vSphere環境におけるNFSデータストアの利用
NFSはファイルレベルのストレージであるため、NFSデータストアはファイルレベルのリソース共有を行うためには最適なストレージです。NFSを共有リポジトリとして使用するには、NFSサーバー (QES NAS) 上にディレクトリを作成してからそれを全ホスト上でデータストアとしてマウントします。次の図は、vSphere環境内にデプロイしたNFSストレージを示しています。

注:
高い性能を得るには、1秒あたり1000メガビット (Mbps) を送信できるギガビットEthernetアダプターによる接続を推奨します。
インストレーションの準備
VMwareホストのそれぞれはNFS経由でQES NASに接続できることを確認しています。そして、お客様はNFSボリュームをマウントしてそれを、仮想マシンの格納に最適化された特殊な高性能ファイルシステムである仮想マシンファイルシステム (VMFS) データストアであるかのように使用できます。
- IPアドレシング:ESXi ホストとQES NASいずれもスタティック IPをおすすめします。
IPアドレス:
サーバーホストネットワーク設定 | ||
---|---|---|
ロール | IP | 説明 |
ESXi サーバー A | 172.17.23.116 | VMware ESXi ホスト |
データネットワーク 1 | 10.10.10.132 | ESXi ホストの 10G データポート |
データネットワーク 2 | 10.10.20.132 | ESXi ホストの 10G データポート |
表1
ESデュアルコントローラーモデルのネットワーク設定 | ||
---|---|---|
設定 | 値 | 説明 |
SCA 管理用 IP | 172.17.23.111 | コントローラー A の管理用 IP |
SCA Ethernet1 IP | 10.10.10.111 | コントローラー A のデータポート 1 用 IP |
SCA Ethernet2 IP | 10.10.20.111 | コントローラー A のデータポート 2 用 IP |
SCB 管理用 IP | 172.17.23.112 | コントローラー B の管理用 IP |
SCB Ethernet1 IP | 10.10.10.112 | コントローラー B のデータポート 1 用 IP |
SCB Ethernet2 IP | 10.10.20.112 | コントローラー B のデータポート 2 用 IP |
表2
ESデュアルコントローラーモデルのストレージ設定 | ||
---|---|---|
設定 | 値 | 説明 |
SCBにあるプール | Pool2 | コントローラー B の RAID6 プール |
Pool2で共有されているNFS | 共有フォルダーテスト | NFSサーバーは「10.10.10.112」 フォルダーパスは「share/SharedFolderTest」 |
表3
設定の前の確認
- ESXi ホストとQES NASからのデータポートはすべて同じサブネット内にあること。
- 使用可能なプールはQES NAS上にNFS共有を構成する前に用意されていること。ストレージプールの作成に関しては、「QES NAS高可用性ストレージサービスのネットワークとストレージ設定」をご覧ください。
NFSホストのアクセス権限の設定
NFSホストアクセスに対する共有フォルダー権限は次の手順で設定します。
step1: [ストレージマネージャー] > [ストレージ空間] に進み、使用するコントローラーと共有フォルダーが作成されている
ストレージプールを選択した後、共有フォルダーを選択します。
(この例では、[ストレージ領域] > [プール2] > [共有フォルダーテスト])

手順 2: 共有フォルダーマネージャーの [権限] をクリックします。

手順 3: [権限タイプの選択] > [NFSホストアクセス]

手順 4: [アクセス権] > [無制限]、希望のホストを選び、[適用] > [閉じる] をクリックします。

vSphere WebクライアントHTML5内でののNFSデータストアの追加
手順 1: vSphere Webクライアントにログインしてから、[ストレージ] に進みます。フォルダーを右クリックし、[新規データストア] を選択します。

手順 2: [NFS] を選んでから、[次へ] をクリックします。

手順 3: [NFS 3] または [NFS 4] を選んでから、[次へ] をクリックします。

注:
QES環境のNFS v3でデータストアをマウントすることをお勧めします。
手順 4: データストア名:このNFS共有に名前をつけます。
フォルダ: 共有フォルダーのパスを入力します。
サーバ: QES NAS上のストレージコントローラーのデータポートのIPを入力します。
(サーバーIPとフォルダー設定に関しては、前述の「IPアドレス」の項を参照してください)

手順 5: データストアを追加しようとするESXiホストを選択し、[次へ] をクリックします。

手順 6: 設定を確認し、[完了] をクリックします。

vSphere Webクライアント6.5内でののNFSデータストアの追加
手順 1: vSphere Webクライアントにログインし、データストアを追加したいESXi ホストを選択します。[設定] > [データストア] に進み、[新しいデータストアの作成] アイコンを選択します。

手順 2: 「vSphere WebクライアントHTML5内でのNFSデータストアの追加」の項の2から5までと同じ手順を行います。
vSphere Webクライアント6.0内でののNFSデータストアの追加
手順 1: vSphere Webクライアントにログインし、データストアを追加したいESXi ホストを選択します。[関連オブジェクト] > [データストア] に進み、[新しいデータストアの作成] アイコンを選択します。

手順 2: [NFS] を選んでから、[次へ] をクリックします。

手順 3: データストア名:このNFS共有に名前をつけます。
フォルダ: 共有フォルダーのパスを入力します。
サーバ: QES NAS上のストレージコントローラーのデータポートのIPを入力します。
(サーバーIPとフォルダー設定に関しては、前述の「IPアドレス」の項を参照してください)

手順 4: 設定を確認し、[完了] をクリックします。

手順 5: NFSデータストアが追加され、リスト上に表示されます。

vSphereクライアント内でのNFSデータストアの追加
手順 1: vCenterにログインし、データストアを追加したいESXi ホストを選択します。次に、[設定] > [ストレージ] に進み、[ストレージの追加...]を選択します。

手順 2: [ネットワークファイルシステム] を選択し、[次へ] をクリックします。

手順 3: サーバ: QES NAS上のストレージコントローラーのデータポートのIPを入力します。
フォルダ: 共有フォルダーのパスを入力します。
データストア名:このNFS共有に名前をつけます。
(サーバーIPとフォルダー設定に関しては、前述の「IPアドレス」の項を参照してください)

手順 4: 設定を確認し、[完了] をクリックします。

手順 5: NFSデータストアが追加され、リスト上に表示されます。

追加参考情報
VMwareに関連した詳細なチュートリアルついては、以下のリンクを参照してください: