QNAP Systems, Inc. - ネットワーク接続ストレージ(NAS)

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QNAP SMB ソリューション バックアップのバージョン管理でデータ紛失リスクから企業を解放する

概要と機能

中小企業のデータ保存に最大級の信頼性を与え、支援することは QNAP NAS の中心的価値観の 1 つです。 そのため、QNAP は Backup Station の RTRR 機能として「バックアップのバージョン管理」という新しい機能を開発しました。 この機能には QNAP の最新バックアップ技術が導入されており、1 回に限らず、選択した回数だけ、同じファイルとフォルダーの複数のバージョンを自由に生成し、復旧できます。同時に、必要なストレージを最小限に抑えることができます。 バックアップのバージョン管理を企業が利用すれば、選択した期間の重要なファイルをうっかり変更したり、壊したり、削除したりする危険性がなくなります。

 

対象読者

このアプリケーションノートはビジネスで利用するための (RTRR を備えたデータバックアップセンターとしての) QNAP NAS の管理担当者向けに書かれています。そのため、既存の RTRR バックアッププロセスに関する詳細には触れていません。

1. 開始方法

1.1. バックアップのバージョン管理とは何か

通常のバックアップジョブは、複製時、一度に 1 つのファイル/フォルダーのみを処理します。バックアップジョブを繰り返し実行し、バックアップファイルを同じターゲットフォルダーに保存する場合、以前にバックアップしたファイルが上書きされます。 そのため、共有データセンターでは、重要なデータをバックアップするたびにそれを上書きしてしまうというリスクが発生します。 

RTRR の「バックアップのバージョン管理」を利用すれば、新しいバックアップデータを保存するために新しいターゲットフォルダーが作成されます。そのため、バックアップの実行タイミングと前回バックアップ以降のファイル変更に基づき、複数のバージョンのバックアップファイルが作成されます。 この機能の長所を挙げると、たとえば、あるソフトウェア企業が最初のコードを引き続き保有しながら、そのコードに改良を加えることができます。新しいコードがうまくいかなかった場合、問題なく動作していた最初のコードを簡単に復旧できます。

1.2. 必要なシステム

Backup Station で「バックアップのバージョン管理」を利用するには、App Center から Backup Versioning App をインストールする必要があります。 QTS デスクトップで App Center をクリックし、Backup Versioning を見つけてインストールし、ローカルとリモートの両方の NAS で QTS にそれを追加します。

インストールしたら、Backup Station を起動し、バックアップタスクを作成します。 開始後、リモート NAS の RTRR サーバーを有効にしてください (右隅で RTRR サーバーを選択し、RTRR サーバーが有効になっているか確認します)。 「適用」をクリックする前に、既定値が自動的に表示されない場合にリモートデバイスまたは他の NAS にリンクするポート番号を指定する必要もあります。 また、そのデバイスの管理者ログインパスワードを入力する必要があります (ローカル間のバックアップの場合は必要ありません)。

リモート NAS で RTRR サービスを使用するのが初めての場合、Backup Station で RTRR サーバーに進み、リモート NAS で RTRR サーバーを有効にします。

2. バージョン管理を利用し、

2.1. 複製バックアップを作成する

「バックアップのバージョン管理」を利用するには、「Backup Station」 に進み、「リモート複製」から「RTRR」を選択します。 「複製ジョブの作成」をクリックし、同期ジョブウィザードに入り、「バックアップのバージョン管理」機能でファイルをバックアップします。

「Backup Station」に入り、「RTRR 機能」を選択します。 「複製ジョブの作成」をクリックし、RTRR ジョブを作成します。

ジョブのアクションを求められたら、「バックアップ」を選択し、バックアップのバージョン管理を可能にするバックアップジョブを作成します。 下でデータをリモートフォルダー、ローカルフォルダー、外付けドライブのいずれにバックアップするのか選択できます。 この例では、「ローカルフォルダーからリモートフォルダーに」を選択します (このプロセスは「ローカルフォルダー間」の場合と同じです)。

ジョブウィザードで「バックアップのバージョン管理」を利用するバックアップを選択します。

次の手順でリモートホスト設定を構成します。 RTRR サーバーにポートアドレスを指定している場合、そのアドレスはここにあるはずです。また、バックアップ先にするリモートホストの IP アドレスを入力できます。 NAS をもう 1 つ用意した場合、その IP アドレスと管理者パスワードを入力します。 テストボタンを押せば、詳細が正しいことを確認できます。

*ネットワークリソースの利用率を最適化する目的で、ここで、またはジョブの作成後に最大転送率を設定できます。

リモートホスト接続設定を構成します。

次のウィザード手順はバックアップフォルダーとしてリモートフォルダーとローカルフォルダーの両方を選択することと同じになります。 ウィンドウで、バックアップするフォルダーとバックアップ先を選択できます。

バックアップ元とバックアップ先のフォルダーを選択します。

バックアップアクションを選択したので、複製オプションには「スケジュール」を選択し、それを「1 時間おき」、「毎日」、「毎週」、「毎月」のバックアップジョブとして設定します。 「ポリシー、フィルター、バージョン管理を構成する」にチェックを入れることが重要です。このチェックによりバックアップのバージョン管理が有効になります。

バックアップジョブのスケジュールを設定し、「ポリシー、フィルター、バージョン管理を構成する」にチェックを入れ、バックアップのバージョン管理を有効にします。

次の手順では、バックアップのバージョン管理を有効にしてその動作を構成し、「バージョン管理を有効にする」にチェックを入れます。選択後、2 つのオプションが表示されます。 最初のオプションは「シンプルバージョン管理」です。ファイルの最大バージョン数とファイルの保存日数を設定できます。 バージョンの最大数に到達すると、最も古いバックアップが最も新しいバックアップで置換されます。 「保存日数」は作成後のバージョンファイルの保存期間を決定します。

シンプルバージョン管理設定を構成します。

2 つ目のオプションは「スマートバージョン管理」です。1 時間あたり、毎日、毎週、毎月のバージョンの最大数を設定できます。

スマートバージョン管理設定を構成します。

バックアップジョブで最新のバージョンが作成され、設定に基づき、以前のバージョンが 1 時間あたり/毎日/毎週/毎月のバージョンに変換されます (たとえば、毎日バージョンが毎週バージョンになり、毎週バージョンが毎月バージョンになります)。 いくつかの例を用意しました。この設定の長所を理解するのに役立ちます。

  • バックアップジョブが毎時間に、最大バージョン数が 1 時間あたり 5、毎日 6、毎週 3、毎月 4 に設定されている場合
    1. 当日に対して 6 つの 1 時間あたりバージョンが作成されます。6 つのバージョンが 6 日間保存され、3 つのバージョンが 3 週間保存され、4 つのバージョンが 4 か月保存されます。
    2. 合計は 18 バージョンです。
    3. バックアップ期間は「6 日間 + 3 週間 + 4 か月間」で合計 5 か月間です。
1 時間あたりバックアップジョブ。バージョンが複数の日に分散されます。
  • 同じバックアップジョブを 2 日おきに最大バージョン数 1 時間あたり 5、毎日 6、毎週 3、毎月 4 の設定で手動で行う場合
    1. バックアップは 2 日おきに実行されるため、1 時間あたりバージョンは作成されません。6 つの毎日バージョンが 2 日おきに作成され (約 12 日間分のバックアップ)、3 つの毎週バージョンが作成され (毎日バージョンより古く、3 週間分のバックアップが追加)、4 つの毎月バージョンが作成されます。
    2. バックアップ期間は「12 日間 + 3 週間 + 4 か月間」で合計約 5 か月と 1 週間です。
2 日おきのバックアップジョブ。バージョンが複数の日に分散されます。
  • 同じバックアップジョブを毎週最大バージョン数 1 時間あたり 5、毎日 6、毎週 3、毎月 4 の設定で開始する場合
    1. バックアップは週 1 回だけ実行されるため、1 時間あたりバージョンは作成されません。6 つの毎日バージョンが毎週作成され (約 6 週間分のバックアップ)、4 つの毎週バージョンが作成され (毎日バージョンより古く、4 週間分のバックアップが追加)、4 つの毎月バージョンが作成されます。
    2. バックアップ期間は「10 週間 + 4 か月間」で合計 6 か月間です。
毎週バックアップジョブ。バージョンが複数の日に分散されます。
  • 毎週バージョンが「0」に設定されている場合、毎週バージョンは直接毎月バージョンになります。
    1. 同じバックアップジョブを 1 時間に 1 回最大バージョン数 1 時間あたり 5、毎日 6、毎週 0、毎月 7 の設定で開始する場合
1 時間あたりのバックアップジョブ (毎週バージョンなし)。バージョンが複数の日に分散されます。

そのため、データ利用を考慮し、バックアップ期間を柔軟に設定できます。 古くなったバックアップに対して保持するバージョンを減らすことができます。 バージョン管理モデルを選択したら、残りの構成は通常の RTRR バックアップウィザードの場合と同じになります。 タイムアウト/再試行と、バックアッププロセスとバックアップするファイルタイプの高度な設定を調整する必要があります。 ウィザードの終わりに、バージョン管理情報が指定されていることと、RTRR バックアップリストにジョブが作成されていることを確認してください。

完了時、バージョン管理情報が最終手順に入力されていなければなりません。

2.2. バックアップのバージョン管理でバックアップジョブを編集する

バックアップの作成後、Backup Station の RTRR セクションでバージョン管理ポリシーを変更できます。 これを行うには、「Backup Station」に入り、ドロップダウンメニューから「RTRR」を選択します。 コンテンツウィンドウで各バックアップジョブにチェックを入れ、その隣にある「編集」アイコンを選択し、「バージョン管理」タブに入ります。 このタブでバックアップジョブを変更できます。「バージョン管理を有効にする」でバックアップのバージョン管理を選択/選択解除できます。 また、バックアップジョブにシンプルバージョン管理とスマートバージョン管理のいずれかを設定できます。

各バックアップジョブの隣にある「編集」ボタンをクリックし、RTRR セグメントのバックアップジョブを編集します。
「バージョン管理」タブに進み、シンプルバージョン管理/スマートバージョン管理を選択するか、「バージョン管理を有効にする」の選択を解除してバージョン管理を無効にします。

3. バックアップファイルの復旧

3.1. バックアップ動作

バックアップのバージョン管理ジョブを作成し、実行したら、Backup Station の RTRR セクションで各バックアップジョブのステータスを確認できます。 NAS の Windows または File Station からバックアップフォルダーを確認するとき、複数のバックアップフォルダーがそのバックアップ時刻を名前として作成されていることを確認できます。

複数のファイルが複数のバックアップバージョンで表示されますが、異なる場合にのみ追加領域が使用されます。 バージョン間に変更がない場合、追加のバックアップ領域は必要ありません。 初期のバージョンのファイルが削除されても、後のバージョンのファイルに引き続きアクセスできます。

「バックアップのバージョン管理」プロセスの動作にはいくつか注意点があります。

  1. 最も新しいバックアップバージョンには常に「lates」という名前が付けられ、最大設定の考慮に含まれません。
  2. 最も新しいバージョンを除き、バックアップフォルダーのフォルダー名は「yyyy/mm/dd/hh/mm」形式になり、これにより複数のバージョンが識別されます。 各フォルダー内のファイルは元のファイル名を維持します。 
  3. スマートバージョン管理では、各フォルダーの終わりに文字が追加され、1 時間あたり、毎日、毎週、毎月のバックアップバージョンであることを示します。 
  4. スマートバージョン管理では、振替期間に到達したとき、あるバージョンタイプの最も古いバージョンを次のタイプに振り替えます。 たとえば、2015 年 7 月 15 日に 21 時、22 時、23 時の 1 時間あたりバージョンがあるとします。7 月 16 日になると、21 時の 1 時間あたりバージョンが 7 月 15 日の毎日バージョンに振り返られます。(振替はバックアップ中にのみ行われます。)
シンプルバージョン管理のフォルダー名ポリシー。
スマートバージョン管理のフォルダー名ポリシー。

3.2. File Station でバックアップファイルを復旧する

バックアップのバージョン管理を利用してバックアップフォルダーからファイル/フォルダーを復旧するには、バックアップデータを保存している NAS の File Station を起動し、必要なバックアップフォルダーを選択し、コピー先の場所にファイルをコピーします。 ファイルを右クリックすれば、変更日付が希望の時刻に一致しているか確認できます。

バックアップフォルダーに入り、必要なフォルダーを選択し、File Station からファイルまたはフォルダーを復旧します。

3.3 Backup Station でバックアップファイルを復旧する

通常の RTRR 復旧プロセスと同様に、Backup Station のドロップダウンメニューから RTRR を選択し、「複製ジョブの作成」をクリックして「同期ジョブウィザード」に入ります。 「復旧」を選択し、リモートデバイスの IP アドレスとパスワードを入力します。

複製ウィザードで「復旧」を選択し、リモートデバイスからファイルを復旧します。

フォルダー選択手順で、フォルダー名の時刻と日付に基づき、必要なバージョンのバックアップフォルダーを選択します。 選択したら、タイムアウトと再試行のオプションを設定し、ウィザードを完了します。 完了後、RTRR ウィンドウから作業の処理を確認できます。

バックアップフォルダーから復旧するバージョンのフォルダーを選択します。
RTRR ウィンドウで復旧ジョブのプロセスを確認します。
リリース日: 2015-08-26
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