QNAP Systems, Inc. - ネットワーク接続ストレージ(NAS)

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フルテクニカル QNAP CloudBackup アプリケーションノート

Turbo NAS からさまざまなクラウドストレージにデータをバックアップし、アーカイブする

はじめに

概要

QNAP は一連の NAS アプリで使いやすく、機能が豊富で安全なクラウドバックアップソリューションを提供します。クラウドストレージにデータのコピーを保存したり、(長期間保存のために) 古くなったデータをクラウドストレージにアーカイブしたりしてデータを保護します。Microsoft Azure、Amazon S3、Amazon Glacier、Google Cloud Storage、Rackspace、IBM SoftLayer、HP Helion Cloud など、さまざまなエンタープライズクラスのパブリッククラウドストレージサービスを提供しています。S3、OpenStack Swift、WebDAV と互換性のあるプライベートクラウドバックアップソリューションを使用することもできます。

性能とセキュリティ管理を考慮すると、ローカルネットワークストレージの利用が最良の選択肢となります。しかしながら、滅多にアクセスしないデータ (コールドデータ) については、それをパブリッククラウドストレージに移すことでストレージ管理にかかる労力を大幅に減らし、従量制の価格設定モデルによりコストを最小限に抑えることができます。

QNAP CloudBackup アプリはクラウドストレージを活用するための優れたクラウドストレージゲートウェイソリューションです。簡単で低価格の障害復旧計画をご利用いただけるようになりました。また、安心のデータアーカイブソリューションでデジタル資産を保護したり、コンプライス目的でご利用いただけます。

主な機能

  • 柔軟なオプション付きの手動/スケジュール済みバックアップまたは復元をサポート
  • 完全バックアップと増分バックアップが可能です
  • 種類、日付、サイズで自由自在にファイルを絞り込めます
  • SSL 転送暗号化とクライアント側の AES-256 暗号化に対応しています
  • ファイルの圧縮でコスト削減と効率的なデータ転送を実現します
  • 削除したファイルをクラウドに保存し、保存期間は設定可能です
  • 詳細な ACL と拡張属性を保存できます
  • スパースファイルを検出します
  • クラウドアーカイブモードに対応します
  • 同時ジョブ実行と高速マルチスレッドデータ転送に対応します*
  • アカウントごとの帯域幅スロットリングに対応し、期間を設定できます
  • 障害復旧シナリオでクラウドから直接復旧できます
  • ネットワークエラー復旧オプションを設定できます
  • 複数のクラウドアカウントを管理できます
  • ダッシュボードでジョブの状態と統計値を参照できます
  • ジョブアクティビティログで過去の状態と統計値を追跡できます
  • 地域、バケット、フォルダーをバックアップ先として自由に選択できます
  • S3 マルチパートアップロードと OpenStack ラージオブジェクトで大容量ファイルをバックアップできます
  • AWS S3 のサーバー側暗号化と冗長性削減を利用できます
  • 特殊なクラウド地域 (AWS China、AWS GovCloud、Azure China) を利用できます
  • S3 と OpenStack に対応するサービスをバックアップ先として利用できます

    *注記: WebDAV CloudBackup アプリではマルチスレッドデータ転送をご利用いただけません。

開始方法

次の手順でクラウドストレージにデータをバックアップできます。

  1. QTS App Center からクラウドストレージのための CloudBackup アプリを選んでインストールします。
  2. クラウドストレージの資格情報を利用し、CloudBackup アプリでアカウントを作成します。
  3. CloudBackup アプリでフィルターとポリシーを利用してバックアップジョブを作成します。
  4. CloudBackup アプリでバックアップジョブとクラウドのいずれかからの復旧ジョブを作成します。
  5. ジョブの状態を確認するには、CloudBackup アプリでダッシュボードまたはジョブ一覧を参照します。

Turbo NAS に CloudBackup アプリをインストールするには、QTS Web インターフェイスに管理者としてサインインします。「App Center」に進み、「CloudBackup App」を見つけ、「QTS に追加」をクリックします。アプリをダウンロードし、インストールすると、そのアイコンが QTS デスクトップとクイックスタートメニューに表示されます。アプリを使用するにはこのアイコンをクリックします

クラウドストレージ

QNAP はクラウドストレージ技術ごとに異なる CloudBackup アプリを提供します。ご利用になるクラウドストレージに合わせて 1 つまたは複数の CloudBackup アプリをインストールできます。すべてのアプリがクラウドストレージ技術に合わせて最適化されており、その能力を最大限に活用します。また、他に依存することなく更新できます。

基本

クラウドストレージはさまざまな技術で提供され、さまざまな方法で実装されます。基本的にファイルストレージ、オブジェクトストレージ、アーカイブストレージの 3 つの種類があります。

ファイルストレージはコンピューターの通常のファイルシステムに似ており、同じようにクラウドストレージでデータを管理できます。ファイルベースのクラウドストレージサービスは、データストレージだけでなく、オンライン編集や共同作業などのアプリケーションも提供します。そのほとんどは、Google Drive、Amazon Drive、Microsoft One Drive のようにドライブとして市場に出回っており、それぞれ独自の API のみをサポートします。WebDAV はファイルベースのクラウドストレージでサポートされる最も人気があるプロトコルです。

オブジェクトストレージは高度な拡張性と可用性を求めて設計されています。オブジェクトはすべて互いに依存せず、ツリーのようなフォルダー構造はありません。1 つのフォルダーに大量のファイルがオブジェクトとして存在し、サブフォルダーはないものとお考えください。各オブジェクトはキー (一意の識別子となるテキスト文字列) で識別されます。多くの場合、パスのようなキーを利用してオブジェクトを管理します。「object1」と「object 2」という 2 つのファイルが「/abc/」というフォルダーにあるとき、それをオブジェクトストレージクライアントアプリケーションは「/abc/object1」と「/abc/object2」という 2 つのオブジェクトで表現できます。実際には、オブジェクトストレージに「/abc/」という名前のものはありません。

アーカイブストレージは新しいクラウドストレージサービスです。オブジェクトストレージに似ていますが、滅多にアクセスしない (コールド) データを保存し、コストを下げるように設計されています。アーカイブしたオブジェクトの取り出しにはより多くの時間がかかり、制限がいくつかあります。

クラウドストレージ技術の多様性を問題にせず、一貫性のある操作性を提供するために、CloudBackup アプリはファイルとフォルダーをさまざまなクラウドストレージ技術に変え、クラウドストレージ技術を最大限に活用できるような方法でクラウドストレージのデータを管理します。

以降のセクションでは各クラウドストレージの特徴について説明します。ただし、クラウドストレージ技術の進化は目覚ましく、ここに掲載する情報はすぐに廃れる可能性があるため、参照目的のみでご利用ください。詳細については、クラウドストレージベンダーにご相談ください。

Microsoft Azure

Azure は Microsoft が提供するパブリッククラウドサービスです。QNAP は、大量の非構造化データを保存し、取り出すための Azure のオブジェクトストレージサービスである、Azure Blob Storage を利用するための Azure Storage アプリを提供します。Azure Blob Storage には Page Blob と Block Blob の 2 種類があります。Azure Storage アプリは Block Blob ストレージを利用します。各ファイルは Azure に 1 個のオブジェクトとして保存されます。

あなたの会社が Microsoft と契約を結んでいる場合、現在の契約を活用し、Azure サービスを利用できます。また、最も近くの Azure データセンターと優れたインターネットで接続すれば、パフォーマンスが上がります。CloudBackup アプリは Azure の標準地域と Azure China をサポートしています。Azure Storage アプリは Azure Backup サービスと関係ないことにご注意ください。詳しくは、 http://azure.microsoft.com/をご覧ください。

Amazon S3

Amazon Web Service (AWS) Simple Storage Service (S3) は安全で耐久性があり、高度な拡張が可能なオブジェクトストレージサービスです。Amazon S3 は市場に出回っているクラウドストレージの中で最大級の拡張性を誇ります。QNAP は S3 サービスにアクセス可能な S3 Plus CloudBackup アプリを提供しています。世界中のあらゆる AWS 標準地域の他に、中国 (https://www.amazonaws.cn/) や米国政府顧客専用クラウド (GovCloud: http://aws.amazon.com/govcloud-us/)のような特別地域をサポートします。詳しくは、 http://aws.amazon.com/s3/をご覧ください。

DreamHost、SoftBank、SFR、hicloud S3 などさまざまなインターネットサービスプロバイダーと IaaS プロバイダーか S3 対応サービスを提供しています。エンタープライズストレージベンダーが提供するサービスを利用し、QNAP Object Storage Server など、プライベート S3 対応クラウドストレージサービスを構築することもできます。S3 Plus アプリでは、あらゆる S3 対応クラウドストレージにデータを保存できます。

Amazon Glacier

Amazon Glacier は低価格のクラウドアーカイブストレージサービスであり、安全で耐久性のあるストレージでデータをアーカイブしたり、オンラインでバックアップしたりできます。Glacier は一般的なオブジェクトストレージより低価格であり、そのデータ耐久力はオブジェクトストレージに匹敵するか、それ以上です。ただし、オブジェクトストレージからすぐにデータを取り出すことはできません。Glacier からデータのダウンロードを始められるまで 4 ~ 5 時間かかります。詳しくは、 http://aws.amazon.com/glacier/をご覧ください。

QNAP は Amazon Glacier を利用するための Glacier CloudBackup アプリを提供しています。このアプリは世界中の Azure の全標準地域と中国をサポートしています。Glacier アプリは各ファイルをアーカイブとして保存し、データを復元するとき、データ取り出しジョブを送信します。Glacier は滅多にアクセスしないデータの保存にのみ推奨されます。

Google Cloud Storage

Google Cloud Storage は Google Cloud Platform のオブジェクトストレージサービスです。安全で対費用効果の高い方法で量に関係なく世界中でデータを保存し、取り出すことができます。Google が所有する信頼性の高い高速ネットワーキング構造を備えた複数の物理的な場所であなたのデータが冗長性ストレージにより保護されます。詳しくは、 https://cloud.google.com/storage/をご覧ください。

OpenStack

OpenStack は業界をリードするオープンソース/ベンダーニュートラルのクラウドコンピューティングソリューションです。Rackspace、IBM SoftLayer、HP Helion Cloud など、さまざまなパブリッククラウドサービスプロバイダーにより採用されています。独自の OpenStack をプライベートクラウドシステムとして設置することもできます。IBM、HP、Red Hat など、業界をリードするさまざまな IT ベンダーがそれをサポートします。QNAP は QTS 用 Object Storage Server で OpenStack オブジェクトストレージも提供します。QNAP が提供する OpenStack Swift CloudBackup アプリを利用すれば、OpenStack システムのオブジェクトストレージサービスにアクセスできます。OpenStack に関する詳細については、http://www.openstack.org/をご覧ください。

WebDAV

Web Distributed Authoring and Versioning (WebDAV) は Hypertext Transfer Protocol (HTTP) の拡張機能であり、これを利用することで、Web サーバーに保存されている文書やファイルを共同作業で編集したり、管理したりできます。WebDAV は、HTTP を基盤にしていることから、インターネットでファイルにアクセスするための最も人気のあるプロトコルの 1 つです。WebDAV に関する詳細については、http://www.webdav.org/をご覧ください。

WebDAV は商用またはオープンソースの Web サーバーソフトウェアでサポートされています。多くのオンラインストレージプロバイダーは独自のプロトコルに加えて WebDAV でのアクセスを提供しています。QNAP は WebDAV 対応のクラウドストレージにアクセスするための WebDAV CloudBackup アプリを提供しています。多くのオンラインストレージサービスで無料ストレージを提供しているので、WebDAV アプリを利用し、複数のクラウドストレージサービスにデータをバックアップすれば、無料ストレージを最大限に活用できます。プロトコルトランスレーターとして機能するクラウドサービスもあります。WebDAV を利用し、さまざまなクラウドストレージサービスにアクセスできます。つまり、すべてのクラウドストレージに 1 箇所からアクセスできます。

アカウント

CloudBackup アプリでは複数のアカウントを設定できます。各アカウントはクラウドストレージにアクセスするためのクラウドストレージサービスと資格情報を表します。バックアップジョブまたは復元ジョブを作成するとき、そのジョブに使用するアカウントを指定できます。ジョブごとにアカウント情報を入力する必要はありません。1 箇所でアカウント情報を変更すれば、関連するすべてのジョブで反映されます。設定プロセスが簡単になります。

ほとんどの場合、ジョブごとに必要なアカウントは 1 つだけです。ただし、複数のアカウントを利用してアカウントを分ければセキュリティが向上します。リスクとコストを減らすために複数の場所でデータを保存する場合、場所ごとにアカウントを 1 つ設定することもできます。回数制限はアカウント基準で管理されます。ジョブに複数のアカウントを適用し、同じクラウドストレージに複数の回数制限を設定できます。

[アクション] ボタンを使用し、アカウントを作成、編集、削除したり、アカウント別の回数制限を設定したりできます。ユーザー名やアクセスキーの変更など、クラウドストレージアカウント ID を変更する場合、それに対応するジョブの状態がリセットされます。バックアップ先も変更されたら、すべてのファイルを再度アップロードする必要があります。

アカウントの設定は使用中のクラウドストレージに依存します。以降のセクションでは、各種のクラウドストレージ技術について説明します。

Microsoft Azure

Azure Storage アプリでは、Azure グローバルサイトと中国サイトの Azure Storage サービスを利用できます。この 2 つのサイトは別々に管理されています。1 つのサイトの資格情報で別のサイトのクラウドサービスにアクセスすることはできません。Azure Storage にアクセスするには、クラウド管理コンソールからストレージアカウントとアクセスキーを入手し、アプリでアカウントを作成するとき、その情報を入力する必要があります。

Azure のストレージアカウントの地域はアカウントを作成するときに決定されます。Azure Storage 管理コンソールで Azure ストレージアカウントのデータ保護レベルを構成することもできます。

Amazon S3

S3 Plus アプリでは、次の S3 サービスをご利用いただけます。

  • AWS グローバルサービス: 一般的な AWS サービスアカウント
  • AWS GovCloud サービス: 米国政府顧客専用の AWS データセンター
  • AWS China サービス: 中国の利用者のための AWS データセンター
  • S3 対応サービス: S3 対応 API を提供するパブリックまたはプライベートのクラウドストレージ
  • QNAP OSS サービス: Object Storage Server アプリがインストールされている Turbo NAS

S3 クラウドストレージにアクセスするには、クラウド管理コンソールからアクセスキーと秘密キーを入手する必要があります。アプリでアカウントを作成するとき、キー情報を入力します。S3 対応ストレージを使用するとき、ストレージの IP アドレスまたはドメイン名と、標準の HTTP または HTTPS ポートを使用しない場合、ポート番号も必要になります。

AWS サイトは別々に管理されていることに注意してください。1 つのサイトの資格情報で別のサイトのクラウドサービスにアクセスすることはできません。たとえば、AWS グローバルサービスサイトの資格情報で AWS China サービスにアクセスすることはできません。AWS ルートアカウントアクセスキーの代わりに AWS IAM ユーザーのアクセスキーを使用することも推奨されます。

Amazon Glacier

Glacier アプリでは、AWS グローバルサイトと AWS China サイトの Glacier サービスを利用できます。この 2 つのサイトは別々に管理されています。1 つのサイトの資格情報で別のサイトにアクセスすることはできません。Glacier クラウドストレージにアクセスするには、クラウド管理コンソールからアクセスキーと秘密キーを入手する必要があります。アプリでアカウントを作成するとき、キー情報を入力します。AWS ルートアカウントアクセスキーの代わりに AWS IAM ユーザーのアクセスキーを使用することも推奨されます。

Google Cloud Storage

Google Cloud Storage にアクセスするには、クラウド管理コンソールからサービスアカウント電子メールと P12 キーファイルを入手する必要があります。アカウントを作成するとき、電子メールを入力し、P12 キーファイルをアップロードします。

OpenStack

OpenStack Swift アプリでは、OpenStack オブジェクトストレージプロトコルを利用し、次のサービスを実行できます。

  • IBM SoftLayer (https://www.softlayer.com/)
  • RackSpace (米国サイトと英国サイトを含む) (https://www.rackspace.com/)
  • HP Helion Public Cloud (http://www.hpcloud.com/)
  • OpenStack 対応サービス: OpenStack 対応 API を提供するパブリックまたはプライベートのクラウドストレージ
  • QNAP OSS サービス: Object Storage Server アプリがインストールされている Turbo NAS

OpenStack ベースのサービス/ソフトウェアはさまざまなアカウント管理とアクセス制御を提供するため、詳細についてはクラウドサービスベンダーの Web サイトにアクセスするか、ベンダーにご相談ください。OpenStack 対応のストレージを利用するには、認証サービス URL を用意し、クラウドストレージのラージオブジェクトのアクセス方法として動的ラージオブジェクト (DLO) の利用と静的ラージオブジェクト (SLO) の利用のいずれかを指定する必要があります。

WebDAV

WebDAV アプリでは、WebDAV を利用してさまざまなクラウドストレージサービスにアクセスできます。WebDAV は標準のプロトコルですが、クラウドストレージサービスプロバイダーは異なる認証パラメーターを提供することがあります。詳しくはサービスプロバイダーにご相談ください。

バックアップ

データのバックアップは CloudBackup アプリのバックアップジョブで実行されます。バックアップジョブが開始されると、ユーザーが設定できるフィルタリングポリシーを利用し、指定したフォルダーがスキャンされ、バックアップするファイルとフォルダーが決定されます。その後、クラウドストレージにファイルがアップロードされ、必要に応じてフォルダーが作成されます。バックアップされたファイルとフォルダーに関連付けられている情報 (アクセス権限、変更時刻、拡張属性など) もメタデータデータベースに保存されます。すべてのファイルがアップロードされると、メタデータデータベースがファイルにパッケージ化され、クラウドにアップロードされます。

バックアップジョブの表示

CloudBackup アプリでは、さまざまな構成と実行時刻設定で複数のバックアップジョブを作成できます。作成したバックアップジョブは状態と基本情報とともに一覧表示されます。[アクション] ボタンを押してジョブを手動で開始/停止したり、ジョブ設定を編集したり、ジョブの状態を表示したり、ジョブを削除したりできます。

バックアップジョブの作成

CloudBackup アプリでは、ウィザードを利用し、次の手順でバックアップジョブを作成できます。

  1. バックアップ元のフォルダーの選択
    共有フォルダーを参照し、バックアップ用のサブフォルダーを選択できます。フォルダーの最初のレベルのファイルのみをバックアップする場合、「フォルダーのすべてのファイル」にチェックを入れることができます。非表示のファイルとフォルダーはここに表示されるが、フィルタリングオプションを利用してそのバックアップを省略できます。
  2. バックアップジョブのスケジュール設定
    バックアップジョブには (1) 手動開始、(2) 定期、(3) 指定の時間に開始、(4) 別のバックアップジョブの後に開始の 4 つのスケジュールオプションがあります。

    定期の場合、ジョブを 1 回限りで実行するか、1 日、1 週間、1 か月に最大 4 回実行するように選択できます。また、1 日の中でジョブを開始する時間を指定できます。あるジョブが完了していないときにその次のスケジュール実行が開始した場合、現在実行中のジョブが続行し、スケジュール実行は中止されます。

    同時に複数のジョブを実行すると過度のシステムリソースが使用されるため、「このジョブの完了後に」オプションを使用し、同時でなく順番にジョブを実行できます。
  3. バックアップポリシーの設定
    次のバックアップポリシーを設定できます。
    (1) 更新されているファイルのみをバックアップする: これを有効にすると、バックアップジョブでは、新しいファイルと変更されたファイルだけがクラウドストレージにアップロードされます。データの転送サイズを減らし、バックアップタスクを速く完了します。すべてのファイルをクラウドストレージにアップロードするようにジョブに強制する場合、このオプションを無効にしてください。コスト節約のために信頼性の低いクラウドストレージを使用する場合、このオプションをオフにしてバックアップジョブの実行ごとにすべてのバックアップデータを更新できます。ファイル/フォルダーの名前を変更した場合、バックアップジョブはそれを新しいファイル/フォルダーと見なし、データを再度アップロードすることにもご注意ください。以前にバックアップされたファイル/フォルダーには「削除済み」の印が付きます。ほとんどのクラウドストレージはアップロードに無料のデータ転送を提供し、削除されたデータは後で消去できます。バックアップの時間が長引くことを除いて、上記の動作が深刻な影響を与えることはありません。

    (2) 削除済みデータをクラウドから消去する: これを有効にすると、Turbo NAS のデータが削除されている場合、クラウドストレージ上にあるそれに対応するバックアップデータもバックアップジョブの実行時に削除されます。ローカルデータを削除した後にバックアップデータを維持する場合、削除済みデータを保持する日数を指定してください。

    (3) ACL と拡張属性を保存する: これを有効にすると、ACL (Windows クライアントによって設定された高度なアクセス制御を含む) とデータの拡張属性がメタデータデータベースに保存され、バックアップジョブでクラウドストレージにアップロードされます。データを復元するとき、それに対応する ACL と拡張属性が復元されたデータに適用されます。ただし、データアクセス権限はユーザー ID とグループ ID (名前ではなく) を利用して保存されるため、復元されたデータのアクセス権限制御が正しく機能するために、データの復元時にバックアップされたデータで Turbo NAS と同じユーザーID とグループ ID が使用されることを確認してください。

    (4) クライアントサイト暗号化: これを有効にすると、クラウドストレージに転送される前にファイルが暗号化されます。データはクラウドストレージで暗号化された状態で保存されます。暗号化キーはそのジョブに入力したパスワードから派生します。ファイルを復号化するパスワードがなければ、元のデータを復号化できません。この機能により、クラウドストレージの資格情報が盗まれたり、クラウドストレージプロバイダーがデータにアクセスしようとしたりしても、機密データには無許可でアクセスできません。ファイルの暗号化には標準の openssl が使用されます。Turbo NAS を利用せずに他のユーティリティでファイルをダウンロードした後にその openssl でファイルを復号化できます。ジョブの作成後にこの設定は変更できないことにご注意ください。

    (5) ファイル圧縮: これを有効にすると、クラウドストレージに転送される前にファイルが圧縮されます。帯域幅とクラウドストレージ容量を節約できます。バックアップジョブが速くなり、帯域幅利用が減り、利用可能なクラウド領域が節約されます。圧縮レベルを設定したり、特定のファイルを圧縮から除外したりできます。圧縮は bzip で実行されます。Turbo NAS を利用せずに他のユーティリティでファイルをダウンロードした場合、bzip でファイルを解凍できます。

    (6) スパースファイルの検出: スパースファイルは一部のコンテンツでデータが有効ではないファイルです。その論理サイズは物理サイズより大きくなります。データベースサーバーにより生成されたファイルは、その内部のソフトウェア設計を簡単にしながら領域を節約するためにスパースファイルになる傾向があります。このオプションを有効にしない場合、バックアップジョブではファイルコンテンツの有効性がチェックされません。そのため、論理サイズがクラウドストレージに転送され、保存されるデータのサイズになります。このオプションを有効にすると、バックアップジョブが速くなり、帯域幅利用が減り、利用可能なクラウド領域が節約されます。クラウドストレージのデータは、CloudBackup アプリの復元ジョブにより、元のスパースファイルと同じローカルファイルシステムに後で復元できます。

    (7) 実行後にバックアップ元を削除する: このオプションは、ローカルディスクボリュームの領域を節約するための単純なデータアーカイブソリューションを提供します。このオプションをオンにすると、ローカルファイルシステムにあり、クラウドストレージにバックアップされたファイルは削除されます。選択されたソースのフォルダー構造は維持されます。

    バックアップデータの一貫性を維持するために、バックアップ中はデータを変更しないでください。ジョブでファイルが転送されているときに変更されると、ファイルは数回アップロードを繰り返します。再アップロードの数が上限を超えると、ファイルはアップロードされません。同様に、スキャン後にファイルを移したり、名前変更したり、削除したりすると、バックアップジョブで転送中にそのファイルが見つからなくなります。
  4. バックアップフィルターの設定
    CloudBackup アプリはさまざまなフィルタリングオプションを提供します。重要なデータのみをバックアップすることで、バックアップジョブが速くなり、帯域幅利用が減り、クラウド費用が節約されます。

    次のバックアップフィルタリングオプションを設定できます。

    (1) ファイルサイズ: ファイルサイズが特定の範囲のファイルのみをバックアップできます。
    (2) ファイル日付: 特定の日付に作成/変更されたファイルのみをバックアップできます。
    (3) シンボリックリンク (ショートカット) を無視する: バックアップジョブはシンボリックリンクにアクセスせず、ファイルを読み出したり、ターゲットフォルダーを閲覧したりしません。これを有効にすると、バックアップジョブはリンク先のファイルをアップロードしません。無効にすると、バックアップジョブはリンク先のファイルをアップロードします (リンクされているファイルのみ、シンボリックリンクが指すファイルではありません)。
    (4) 非表示のファイルとフォルダーを含める: これを有効にすると、非表示のファイルとフォルダーがクラウドにバックアップされます。非表示のファイルまたはフォルダーを元のデータから誘導できる場合 (たとえば、サムネイルは写真や動画のファイルから誘導されます)、これを無効にして帯域幅とクラウドストレージ容量を節約できます。
    (5) ファイルタイプ: 特定のファイルタイプのみをバックアップしたり (ホワイトリスト)、特定のタイプを除いてそれ以外全部のファイルをバックアップしたり (ブラックリスト) できます。
  5. クラウドストレージの設定
    選択したクラウドストレージとアカウントに基づき、さまざまな設定が与えられます。以降のセクションではそれぞれのクラウドストレージ技術について説明します。

    (1) Microsoft Azure
    バックアップデータのバックアップ先としてコンテナーとフォルダーを選択する必要があります。新しいコンテナーと新しいフォルダーを使用することもできます。1 回のジョブで使用できるフォルダーは 1 つだけです。ブロックサイズにより、転送するデータユニットのサイズが決まります。バックアップジョブはバックアップされるファイルごとにクラウドストレージにオブジェクトを 1 つ作成します。
    Azure のストレージアカウントの地域はアカウントを作成するときに決定されます。Azure Storage 管理コンソールで Azure ストレージアカウントのデータ保護レベルを構成することもできます。保護レベルを下げる場合、標準のクラウドストレージと比べてデータの信頼性が下がります。データを失うリスクを背負い、一部のファイルを復元できないことがあります。


    (2) Amazon S3
    バックアップデータのバックアップ先としてバケットを選択する必要があります。フォルダーの選択は任意ですが、推奨されます。場合によっては、作成できるバケットの総計に限りがあるためです。新しいバケットと新しいフォルダーを使用することもできます。1 回のジョブで使用できるフォルダーは 1 つだけです。バケット名はすべての AWS アカウントで共有されることにご注意ください。そのため、AWS アカウントで使用されていない名前でのみバケットを作成できます。別の AWS アカウントが所有するバケット名を入力した場合、エラーメッセージが表示されます。バックアップジョブはバックアップされるファイルごとにクラウドストレージにオブジェクトを 1 つ作成します。新しいバケットを使用する場合、その地域を指定できます。

    マルチパートサイズにより、転送するデータユニットのサイズが決まります。大きなマルチパートサイズを使用するとデータ転送が速くなることがあります。ファイルの転送に必要なネットワーク接続の数が少なくて済むためです。ただし、大きなマルチパートサイズでは、接続が中断されたとき、大きなまとまりのデータを再送信しなければなりません。ネットワークが不安定な場合、大きなマルチパートサイズは使用しないでください。一方で、クラウドストレージの仕様によっては、アップロードできるシングルファイルのパート数にも上限があります。たとえば、Amazon S3 の上限は 10,000 パートです。ジョブのマルチパートサイズとして 32MB を使用する場合、シングルファイルの最大サイズは 320,000MB になります。マルチパートアップロードをサポートしていない S3 対応クラウドストレージもあります。最大ファイルサイズの上限は構成されているマルチパートサイズになります。たとえば、ジョブのマルチパートサイズとして 32MB を使用する場合、シングルファイルの最大サイズは 32MB になります。詳細については、クラウドストレージベンダーにご相談ください。

    Amazon S3 サービスの場合、Reduced Redundancy Storage (RRS) と Server Side Encryption (SSE) のオプションもあります。RRS をオンにすると、コストが節約されますが、標準のクラウドストレージと比べてデータの信頼性が下がります。データを失うリスクを背負い、一部のファイルを復元できないことがあります。SSE は Amazon のサーバーにあるデータを暗号化します。データに基本的な保護を提供しますが、Amazon S3 の資格情報を入手された場合、復号化されます。もっと安全な保護が必要であれば、バックアップポリシーでクライアント側の暗号化をご利用ください。

    S3 Plus アプリでは、AWS S3 オブジェクトライフサイクル設定がサポートされません。バックアップに選択したバケットにはこのオプションを有効にしないでください。Glacier アプリはデータを Glacier にバックアップする場合に推奨されます。


    (3) Amazon Glacier
    バックアップデータのバックアップ先としてヴォールトを選択する必要があります。新しいヴォールトを使用することもできます。1 回のジョブで使用できるヴォールトは 1 つだけです。バックアップジョブはバックアップされるファイルごとにクラウドストレージにアーカイブを 1 つ作成します。新しいヴォールトを使用する場合、その地域を指定できます。

    マルチパートサイズにより、転送するデータユニットのサイズが決まります。大きなマルチパートサイズを使用するとデータ転送が速くなることがあります。ファイルの転送に必要なネットワーク接続の数が少なくて済むためです。ただし、大きなマルチパートサイズでは、接続が中断されたとき、大きなまとまりのデータを再送信しなければなりません。ネットワークが不安定な場合、大きなマルチパートサイズは使用しないでください。一方で、Amazon Glacier はシングルファイルのアップロードに最大 10,000 パートをサポートできます。たとえば、ジョブのマルチパートサイズとして 32MB を使用する場合、シングルファイルの最大サイズは 320,000 MB になります。


    (4) Google Cloud Storage
    バックアップデータのバックアップ先としてバケットとフォルダーを選択する必要があります。新しいバケットと新しいフォルダーを使用することもできます。1 回のジョブで使用できるフォルダーは 1 つだけです。バックアップジョブはバックアップされるファイルごとにクラウドストレージにオブジェクトを 1 つ作成します。新しいバケットを使用する場合、その地域を指定できます。

    チャンクサイズにより、転送するデータユニットのサイズが決まります。大きなチャンクサイズを使用するとデータ転送が速くなることがあります。ファイルの転送に必要なネットワーク接続の数が少なくて済むためです。ただし、大きなチャンクサイズでは、接続が中断されたとき、大きなまとまりのデータを再送信しなければなりません。ネットワークが不安定な場合、大きなチャンクは使用しないでください。

    Durable Reduced Availability (DRA) オプションを有効にしてコストを節約することもできます。ただし、標準のクラウドストレージと比べてデータの信頼性が下がります。データを失うリスクを背負い、一部のファイルを復元できないことがあります。


    (5) OpenStack Swift
    バックアップデータのバックアップ先としてバケットを選択する必要があります。フォルダーの選択は任意ですが、推奨されます。場合によっては、作成できるバケットの総計に限りがあるためです。新しいバケットと新しいフォルダーを使用することもできます。1 回のジョブで使用できるフォルダーは 1 つだけです。バックアップジョブはバックアップされるファイルごとにクラウドストレージにオブジェクトを 1 つ作成します。新しいバケットを使用する場合、その地域を指定できます。

    ブロックサイズにより、転送するデータユニットのサイズが決まります。大きなブロックサイズを使用するとデータ転送が速くなることがあります。ファイルの転送に必要なネットワーク接続の数が少なくて済むためです。ただし、大きなブロックサイズでは、接続が中断されたとき、大きなまとまりのデータを再送信しなければなりません。ネットワークが不安定な場合、大きなブロックは使用しないでください。

    一方で、クラウドストレージの仕様によっては、シングルファイルをアップロードするときに使用できるブロック数にも上限があります。たとえば、ジョブのマルチパートサイズとして 32MB を使用し、ファイルごとの最大ブロック数は 1,000 の場合、シングルファイルの最大サイズは 32,000MB になります。詳細については、クラウドストレージベンダーにご相談ください。

    バックアップデータのファイル名にマルチバイト文字や特殊文字が含まれる場合、クラウドストレージにデータを適切に保存するために、名前のエンコードオプションを有効にする必要があります。データを復元するとき、元のファイル名が CloudBackup アプリにより復元されます。


    (6) WebDAV
    バックアップデータのバックアップ先としてフォルダーを選択する必要があります。新しいフォルダーを使用することもできます。バックアップデータのファイル名に特殊文字が含まれる場合、クラウドストレージにデータを適切に保存するために、名前のエンコードオプションを有効にする必要があります。データを復元するとき、元のファイル名が CloudBackup アプリにより復元されます。


    6. ジョブ名とオプションの設定
    ジョブに名前を付ける以外に、次のオプションを設定できます。

    (1) タイムアウト: ネットワーク接続を確立するまでの最大待機時間 (秒)。ネットワークが不安定であるか、クラウドストレージの接続確立時間が長い場合、この数字を増やしてください。

    (2) 再試行数: ジョブがネットワーク接続を確立するか、ファイルを処理する際の最大再試行回数。ネットワークが不安定であるか、バックアップ中にファイルが変更された可能性がある場合、この数字を増やしてください。クラウドストレージサービスに接続できるが、内部エラーが報告される場合、そのような事態を救済するために、バックアップジョブは無限に再試行することにご注意ください。

    (3) 再試行間隔: ジョブが接続を再試行するまでの最大待機時間 (秒)。再試行間隔が長ければ、一時的にネットワーク接続にエラーが発生したり、クラウドストレージが利用できなくなったりしても、ジョブはそれを切り抜け、遂行されます。

    (4) スキップされる最大ファイル数: 転送できないファイルの最大数。この数値を超えると、ジョブは停止します。ジョブを完了するために、この数値を大きくすることが推奨されます。ただし、完了できないジョブを引き延ばさない場合、この数値を小さくできます。

    (5) 同時処理ファイル: ジョブが同時に処理し、転送できるファイルの最大数。同時に処理できるファイルの数を増やすと、転送速度が上がります。ただし、システムリソースの利用率も高くなります。この数値を減らすと、システムの負荷が減り、通常のシステムアクティビティに及ぼす性能上の影響が最小限に抑えられます。

    (6) クラウドストレージ利用の警告しきい値: バックアップジョブで利用されるクラウドストレージの容量が多すぎると、警告メッセージが表示されます。そのメッセージを見て、クラウドストレージのコストを制御し、ジョブの誤った設定を回避してください。

    (7) ジョブ実行時間の警告しきい値: ジョブに時間がかかりすぎると警告メッセージが表示されます。そのメッセージを見て、不安定なネットワークや遅いネットワークなどの問題を見つけてください。


    7. 設定の確認
    ここではすべての設定を確認できます。設定を変更するには、「戻る」ボタンをクリックし、前のページに戻ります。



    8. 完了
    このページに入力するとジョブは作成されます。

バックアップジョブの編集

バックアップジョブ一覧の「アクション」列の「編集」ボタンをクリックし、バックアップジョブの設定を変更できます。ただし、変更はジョブが再実行された後に適用されます。次の注記にもご留意ください。

  1. バックアップ先の変更: 別のクラウドアカウントや別のフォルダーを使用するなど、バックアップ先を変更した場合、すべてのデータを再度バックアップする必要があります。
  2. ジョブ名の変更: ジョブの名前を変更すると、ジョブのログビューアーで前のイベントログを表示できなくなります。ログはジョブの名前をキーワードとして記録されているためです。
  3. ソースまたはフィルタリングの変更: クラウドストレージにファイルをバックアップし、その後、選択したソースまたはフィルタリング基準を変更してファイルを除外する場合、除外されたファイルには、そのローカルコピーが残っているとしても、クラウドストレージでは「削除済み」の印が付けられます。
  4. ポリシーまたはクラウドストレージオプションの変更: ほとんどのオプションはクラウドストレージでバックアップされているファイルに適用できません。たとえば、圧縮レベルを低から高に変更する場合、低の圧縮レベルでバックアップされているファイルは変更されません。ローカルコピーがクラウドストレージに再度アップロードされている場合にのみ、圧縮レベルの高いファイルで置換されます。クラウドストレージでバックアップされているファイルの更新を強制するには、「更新されたファイルのみをバックアップする」オプションを無効にして完全バックアップを実行してください。

バックアップジョブ状態の表示

バックアップジョブ一覧の「アクション」列の「ログを表示する」ボタンをクリックし、バックアップジョブの詳細な状態とログを参照できます。

  1. 状態: ジョブの状態と包括的な統計値をここで確認できます。統計値を読むときは次にもご留意ください。

    (1) スキャンが完了するまで多くの統計値は利用できません。

    (2) スキャンされたファイルと転送予定のファイルの数の違いは、フィルタリングと増分バックアップにより発生します。たとえば、選択したフォルダーにファイルが 500 個あっても、変更されているファイルは 5 個だけで、バックアップする必要があります。

    (3) 転送予定のファイルと転送されたファイルの数の違いは、ファイルをクラウドストレージにアップロードできなかったことにより発生します。たとえば、データ転送中に一部のファイルが変更され、省略されたことによります。あるいは、ファイルのバックアップ時にクラウドストレージにアクセスできなかったことによります。

    (4) ファイルの数が同じでも、ファイルのサイズが異なることがあります。たとえば、スキャン後にファイルが変更されたか、クラウドストレージにアップロードする前にファイルが圧縮されたことによります。

    (5) エラーの数がスキップされたファイルの最大数を超えた場合、ジョブは停止します。
  2. イベント: ジョブのイベント履歴をここで確認できます。ジョブ実行中に発生したエラーも含まれます。
  3. 転送: その時点で転送されているファイルの一覧を確認できます。
  4. 履歴: 過去のジョブ実行の一覧を確認できます。

バックアップジョブの削除

バックアップジョブ一覧の「アクション」列の「削除」ボタンをクリックし、バックアップジョブを削除できます。ただし、クラウドストレージにバックアップされたデータはバックアップジョブの削除に関係なく維持されます。バックアップの「削除したデータをクラウドで消去する」オプションを有効にして、そのバックアップ元のフォルダーを空のフォルダーに変更できます。バックアップジョブが実行されると、クラウドの関連データが削除されます。代替手段はクラウドストレージの管理コンソールまたはその他のユーティリティを使用してバックアップデータを削除することです。

復元

CloudBackup アプリでは、復元ジョブを作成し、バックアップジョブまたはクラウドストレージの指定場所からデータを復元できます。バックアップジョブから復元するとき、復元ジョブはバックアップジョブに関連付けられているメタデータデータベースを使用し、クラウドからデータを読み出します。メタデータデータベースは、ファイルをダウンロードする場所、バックアップされたデータの名前と属性に関する情報を提供します。クラウドから復元する場合、復元ジョブは最初にクラウドストレージからメタデータデータベースを読み出し、次にメタデータデータベースの情報に基づいてファイルをダウンロードします。

復元ジョブの表示

CloudBackup アプリでは、さまざまな構成と実行時刻設定で複数の復元ジョブを作成できます。作成した復元ジョブは状態と基本情報とともに一覧表示されます。[アクション] ボタンを押してジョブを手動で開始/停止したり、ジョブ設定を編集したり、ジョブの状態を表示したり、ジョブを削除したりできます。

復元ジョブの作成

CloudBackup アプリでは、ウィザードを利用し、次の手順でバックアップジョブを作成できます。

  1. 復元元の選択
    同じ Turbo NAS で、あるいはクラウドストレージから、バックアップジョブの 1 つに基づき、データを復元するジョブを作成できます。

    (1) バックアップジョブから
    バックアップジョブから復元する場合、バックアップジョブを選択してください。削除したデータと前のバージョンを復元するときやアーカイブされているデータを復元するときにこの手法を利用します。バックアップジョブが正常に完了している場合にのみ、復元は正しく完了します。次の手順で復元するフォルダーを選択できます。復元ジョブはローカルに保存されているメタデータを利用し、バックアップデータのコンテンツを提示できるためです。「削除されたファイル/フォルダーを省略する」を有効にした場合、「削除済み」の印が付いているバックアップデータは復元されません。


    (2) クラウドから
    別の Turbo NAS からバックアップされたデータを復元するには、クラウドから復元してください。障害復旧や他の Turbo NAS からのデータ移行でこの手法を利用します。ただし、NAS にローカルでメタデータが存在しない場合、復元するフォルダーを選択できません。バックアップデータはすべて復元されます。メタデータを復元する復元ジョブを作成するとき、「メタデータのみ」を選択できます。ジョブが完了したら、ジョブを編集し、復元するフォルダーを選択できます。2 段階の復元手順により、復元するデータに優先順位を付けることができます。「削除されたファイル/フォルダーを省略する」を有効にした場合、「削除済み」の印が付いているバックアップデータは復元されません。

    クラウドから復元する場合、次にもご留意ください。
    • データアクセス権限は名前ではなくユーザー ID とグループ ID により保存されます。そのため、アクセス権限制御が正しく動作するには、ID と名前を正しくマッピングする必要があります。
    • CloudBackup アプリは、CloudBackup アプリによりクラウドストレージにバックアップされたファイルのみをダウンロードします。メタデータデータベースはバックアップジョブごとにクラウドストレージにアップロードされます。復元ジョブはクラウドストレージのすべてのファイルをダウンロードする代わりに、データベースを利用してクラウドストレージでバックアップされたファイルを認識します。そのため、他のユーティリティを使用してバックアップジョブのバックアップ先にデータを格納した場合、復元ジョブでデータを読み出すことはできません。
    • CloudBackup アプリでは現在のところ、シングルファイルを復元できません。しかしながら、クラウドストレージのバックアップデータはそのローカルフォルダー構造とパス名で整理されているため、他のユーティリティを使用し、バックアップデータを閲覧し、必要なファイルをダウンロードできます。ただし、ファイルをダウンロードした後、データを手動で解凍し、復号化する必要があります。
    クラウドストレージとして Glacier を使用する場合、クラウドから復元に関して次にご留意ください。
    • メタデータデータベースファイルを最初にダウンロードし、その後でバックアップされたファイルをダウンロードします。Glacier からファイルをダウンロードするには 4 ~ 5 時間かかります。一部のファイルは復元を始めるまで 8 ~ 10 時間待機する必要があります。
    • Amazon は 1 日に 1 回程度でヴォールトインベントリを更新します。クラウドからデータを復元するには、バックアップジョブの完了後、少なくとも 1 日待機する必要があります。
    • Amazon は月単位で無料の読み出し割り当てを提供します。転送率制御を利用したり、選択したフォルダーのみを復元したりして予算を管理できます。
    • Glacier は特殊なクラウドストレージです。FAQ ページ(http://aws.amazon.com/glacier/faqs/) にアクセスし、Glacier に関する情報を入手してください。
  2. フォルダーの選択
    メタデータがローカルで利用できる場合、復元するフォルダーを選択できます。
  3. データの復元先の選択
    データを元の場所に復元するか、指定した別のフォルダーに復元するかを選択できます。データを同じ NAS に復元したか、すべてのルート共有フォルダーが残っている場合にのみデータを元の場所に復元できることにご注意ください。
  4. 復元スケジュールとオプションの設定
    ここでは、復元ジョブのスケジュールとさまざまなオプションを設定できます。エラー処理など、ほとんどのオプションはバックアップのオプションと同じです。復元の場合、ジョブによる既存データの処理方法を選択する必要があります。ファイルの復元を省略したり、既存ファイルの名前を変更したり、既存ファイルを上書きしたりできます。
  5. ジョブ名の設定
    最後の手順はジョブの名前を設定することです。
  6. 設定の確認
    ここではすべての設定を確認できます。設定を変更するには、「戻る」ボタンをクリックし、前のページに戻ります。
  7. 完了
    このページに入力するとジョブは作成されます。

復元ジョブの編集

復元ジョブ一覧の「アクション」列の「編集」ボタンをクリックし、復元ジョブの設定を変更できます。ただし、変更はジョブが再実行された後に適用されます。

メタデータデータベースの復元を完了しているバックアップジョブに関してのみデータを復元するように選択できます。復元のためにバックアップデータのフォルダーを選択することができます。クラウドストレージのバックアップデータが変更された場合、メタデータを再度復元し、更新されたデータを取得する必要があります。

復元ジョブの状態の表示

復元ジョブ一覧の「アクション」列の「ログを表示する」ボタンをクリックし、復元ジョブの詳細な状態とログを参照できます。バックアップジョブと同様に、復元ジョブの状態、イベント、転送したファイル、履歴を表示できます。

復元ジョブの削除

復元ジョブ一覧の「アクション」列の「削除」ボタンをクリックし、復元ジョブを削除できます。復元ジョブを削除してもバックアップ/復元されたデータは変わりません。

その他

転送速度制御

CloudBackup アプリでは、アカウントごとにデータ転送上限を設定できます。アップロードとダウンロードの最大速度を別々に設定できます。時間間隔と上限を適用する曜日も設定できます。たとえば、営業日の営業時間中にのみ有効にしてインターネット帯域幅の集中を避け、通常のインターネット利用に与える影響を抑えることができます。一定期間、無料のデータアクセス割り当てが与えられる場合、クラウドサービスの費用を削減することもできます。

HTTP プロキシ

S3 Plus アプリは HTTP プロキシをサポートします。アプリウィンドウの右上隅にある車輪アイコンが付いたボタンを押し、設定ウィンドウを開いてください。システムのプロキシ設定または S3 Plus アプリの非依存プロキシ設定を利用できます。ただし、プロキシサーバーは次の要件を満たす必要があります。

  1. SOCKS プロキシサーバーではない
  2. HTTPS 対応。
  3. ファイルをアップロードできる
  4. 長時間接続対応
  5. HTTP 1.1 に完全準拠

問題の報告

CloudBackup アプリは問題解決を支援するために内部でデバッグログを生成します。アプリウィンドウの右上隅にある [i] ボタンをクリックしてください。小さいウィンドウにバージョン情報と「デバッグレポートの生成」ボタンが表示されます。ボタンを押し、問題の詳細とともに QNAP ヘルプデスクに送信するデバッグログファイルをダウンロードします。

クラウドストレージユーティリティ

CloudBackup アプリを利用してクラウドストレージのデータにアクセスする以外に、さまざまなアプリケーションでデータを管理することもできます。参照のためにアプリケーションの一部を以下に記載します。

  • Cloudberry Lab (http://www.cloudberrylab.com/): S3、Glacier、Azure、Google Cloud、OpenStack ブラウザー (Windows 用)
  • Cyberduck (https://cyberduck.io/): S3、Azure、Google Cloud、OpenStack、WebDAV ブラウザー (Windows と Mac 用)
  • Duplicati (http://www.duplicati.com/): Windows と Linux 用の S3 と OpenStack のバックアップクライアント
  • NetDrive (http://www.netdrive.net/): Windows にディスクドライブとして WebDAV サーバーをマウントします。
  • S3 ブラウザー (http://s3browser.com/): S3 Windows クライアント
  • S3cmd (http://s3tools.org/): Linux の S3 のコマンドラインクライアントソフトウェア
  • Cloud Explorer (https://github.com/rusher81572/cloudExplorer): Windows、Mac、Linux 用の S3 ブラウザー
  • s3fs (https://code.google.com/p/s3fs/): S3 により支援される FUSE ベースのファイルシステム。ローカルファイルシステムの読み取り/書き込みとしてバケットをマウントします。
リリース日: 2015-02-17
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